2次方程式ではないですが2次方程式の解き方で解を求めることができる方程式の例を4つ挙げてみました。
「次の方程式を実数の範囲で解け。
(1)$\large\cos^2θ-\cosθ-\dfrac{3}{4}=0\ (0\leqqθ<2\pi)$
(2)$\large(\log_2x)^2-\log_2x^2-3=0$
(3)$\large5^{2x}-5^{x+1}-50=0$
(4)$\large x+2\sqrt{x}-8=0$」
これらの方程式に使われている三角関数、指数関数などには、とりうる値の範囲が存在するので、範囲に注意して解を求めます。
(1)三角方程式
$\cosθ=t$とおくと
\[t^2-t-\frac{3}{4}=0\]
両辺を4倍して
\begin{align*}4t^2-4t-3&=0\\[0.5em](2t+1)(2t-3)&=0\\[0.5em]t=\cosθ&=-\frac{1}{2},\frac{3}{2}\end{align*}
ここで、$-1\leqq\cosθ\leqq1$なので$\dfrac{3}{2}$は不適。
(2)対数方程式
対数の計算法則
\[\log_a N^p=p\log_a N\]
より、$\log_2 x^2=2\log_2 x$なので
\[(\log_2 x)^2-2\log_2 x-3=0\]
$\log_2 x=t$とおくと
\begin{align*}t^2-2t-3&=0\\[0.5em](t+1)(t-3)&=0\\[0.5em]t=\log_2
x&=-1,3\end{align*}
$\log_2 x=-1$の場合
$\log_2 2=1$なので
\begin{align*}\log_2 x&=-1×1\\[0.5em]&=-1\log_2
2\\[0.5em]&=\log_2 2^{-1}\\[0.5em]&=\log_2
\frac{1}{2}\\[0.5em]x&=\frac{1}{2}\end{align*}
$\log_2 x=3$の場合
\begin{align*}\log_2 x&=3×1\\[0.5em]&=3\log_2
2\\[0.5em]&=\log_2 2^3\\[0.5em]&=\log_2
8\\[0.5em]x&=8\end{align*}
よって
\[x=\frac{1}{2},8\]
となります。
(3)指数方程式
指数の計算法則
\begin{align*}X^a\cdot
X^b&=X^{a+b}\\[0.5em](X^a)^p&=X^{ap}\end{align*}
より、$5^{2x}=(5^x)^2,\ 5^{x+1}=5\cdot5^x$なので
\[(5^x)^2-5\cdot5^x-50=0\]
$5^x=t$とおくと
\begin{align*}t^2-5t-50&=0\\[0.5em](t+5)(t-10)&=0\\[0.5em]t=5^x&=-5,10\end{align*}
ここで、$5^x>0$なので$-5$は不適。
$5^x=10$の両辺の対数をとると
\begin{align*}\log_5 5^x&=\log_5 10\\[0.5em]x\log_5 5&=\log_5
(2\cdot5)\\[0.5em]x&=\log_5 2+\log_5 5\\[0.5em]x&=1+\log_5
2\end{align*}
となります。
(4)根号を含む方程式
$x=(\pm\sqrt{x})^2$であることを考えると
$x=(\sqrt{x})^2$と考えたとき
\[(\sqrt{x})^2+2\sqrt{x}-8=0\]
$\sqrt{x}=t$とおくと
\begin{align*}t^2+2t-8&=0\\[0.5em](t+4)(t-2)&=0\\[0.5em]t=\sqrt{x}&=-4,2\end{align*}
ここで、$\sqrt{x}\geqq0$なので$-4$は不適。
したがって、
\begin{align*}\sqrt{x}&=2\\[0.5em]x&=4\end{align*}
$x=(-\sqrt{x})^2$と考えたとき
\[(-\sqrt{x})^2+2\sqrt{x}-8=0\]
$-\sqrt{x}=t$とおくと
\begin{align*}t^2-2t-8&=0\\[0.5em](t+2)(t-4)&=0\\[0.5em]t=-\sqrt{x}&=-2,4\end{align*}
ここで、$-\sqrt{x}\leqq0$なので$4$は不適。
したがって、
\begin{align*}-\sqrt{x}&=-2\\[0.5em]\sqrt{x}&=2\\[0.5em]x&=4\end{align*}
よって、
\[x=4\]
となります。
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