「次の方程式を解け。右の括弧内をθの範囲とする。
(1)\large\cosθ=-\dfrac{\sqrt{2}}{2} \large(0°\leqqθ<360°)
(2)\large\tanθ=\dfrac{\sqrt{3}}{3} \large(0\leqqθ<2\pi)
(3)\large 2\sqrt{3}\sinθ+3=0 \large(0\leqqθ<2\pi)
(4)\large 2\cos^2θ=\cosθ \large(500°\leqqθ\leqq1000°)」このような問題はどのように解けばよいでしょうか?
(1)\cosθ=-\frac{\sqrt{2}}{2} \large(0°\leqqθ<360°)
単位円による三角関数の定義に従って解きます。
これらの点を通る直線x=-\dfrac{\sqrt{2}}{2}を引き、またそれぞれの点を通る半径も引きます。すると、半径、直線x=-\dfrac{\sqrt{2}}{2}、x軸で囲まれた直角三角形ができます。
どちらの直角三角形も斜辺は単位円の半径でもあるのでその長さは1、直線x=-\dfrac{\sqrt{2}}{2}上の辺の長さは各点のy座標の絶対値に等しいので\dfrac{\sqrt{2}}{2}です。すなわち斜辺と他の一辺がそれぞれ等しいので合同であることがわかります。したがって、原点を頂点とする内角の大きさをどちらも\varphiとおくことができます。
どちらの直角三角形も斜辺は単位円の半径でもあるのでその長さは1、直線x=-\dfrac{\sqrt{2}}{2}上の辺の長さは各点のy座標の絶対値に等しいので\dfrac{\sqrt{2}}{2}です。すなわち斜辺と他の一辺がそれぞれ等しいので合同であることがわかります。したがって、原点を頂点とする内角の大きさをどちらも\varphiとおくことができます。
また、残る1辺の長さをXとおくと三平方の定理より
\begin{align*}\left(\frac{\sqrt{2}}{2}\right)^2+X^2&=1^2\\[0.5em]\frac{1}{2}+X^2&=1\\[0.5em]X^2&=\frac{1}{2}\\[0.5em]X&=\frac{\sqrt{2}}{2}&(\because
X>0)\end{align*}
となるので、直角三角形の3辺の比は\dfrac{\sqrt{2}}{2}:\dfrac{\sqrt{2}}{2}:1、すなわち1:1:\sqrt{2}であることがわかります。
このことから第2象限にある点を通る半径が表す0°\leqqθ<360°を満たす角度は
\begin{align*}180°-\varphi&=180°-45°\\[0.5em]&=135°\end{align*}
第3象限にある点を通る半径が表す0°\leqqθ<360°を満たす角度は
\begin{align*}180°+\varphi&=180°+45°\\[0.5em]&=225°\end{align*}
です。
これらが方程式を満たすθであるので
\theta=135°,225°
となります。
(2)\tanθ=\frac{\sqrt{3}}{3} (0\leqqθ<2\pi)
(1)と同様に解きます。
半径の延長と直線x=1との交点のy座標が\dfrac{\sqrt{3}}{3}となるのは、上図に示した第1象限の点を通る半径または第3象限の点を通る半径を延長したときであり、それぞれの半径が表す角度がこの方程式の解となります。
第1象限の点を通る半径または第3象限の点を通る半径を延長した直線はともに原点と\left(1,\dfrac{\sqrt{3}}{3}\right)を通るので同一の直線であることがわかります。したがって、第1象限の点を通る半径の表す角度を\varphiとおくと、第3象限の点を通る半径とx軸の間の角の大きさも対頂角なので\varphiとなります。
半径とその延長、直線x=1、x軸で囲まれた直角三角形について考えると、x軸上の辺の長さが1、直線x=1上の辺の長さが\dfrac{\sqrt{3}}{3}です。
半径とその延長でもある辺の長さをXとおくと三平方の定理より
半径とその延長でもある辺の長さをXとおくと三平方の定理より
\begin{align*}X^2&=1^2+\left(\frac{\sqrt{3}}{3}\right)^2\\[0.5em]&=1+\frac{1}{3}\\[0.5em]&=\frac{4}{3}\\[0.5em]X&=\frac{2\sqrt{3}}{3}&(\because
X>0)\end{align*}
となるので、直角三角形の3辺の比は\dfrac{\sqrt{3}}{3}:1:\dfrac{2\sqrt{3}}{3}、すなわち1:\sqrt{3}:2であることがわかります。
この3辺の比となる直角三角形は内角が\dfrac{\pi}{6}-\dfrac{\pi}{3}-\dfrac{\pi}{2}
(30°-60°-90°)の直角三角形で、\varphiにあたる内角は\dfrac{\pi}{6}であることがわかります。
第3象限にある点を通る半径が表す0\leqqθ<2\piを満たす角度は
\begin{align*}180°+\varphi&=\pi+\frac{\pi}{6}\\[0.5em]&=\frac{7}{6}\pi\end{align*}
です。
これらが方程式を満たすθであるので
\theta=\frac{\pi}{6},\frac{7}{6}\pi
となります。
(3)2\sqrt{3}\sinθ+3=0 (0\leqqθ<2\pi)
\sinθについての1次方程式として解きます。
\begin{align*}2\sqrt{3}\sin\theta+3&=0\\[0.5em]
2\sqrt{3}\sin\theta&=-3\\[0.5em]\sin\theta&=-\frac{3}{2\sqrt{3}}\\[0.5em]&=-\frac{\sqrt{3}}{2}\end{align*}
次に単位円による三角関数の定義に従って解きます。
単位円による三角関数の定義より\sinθはx軸の正の部分と反時計回りにθの角をなす単位円の半径の円周上にある端点のy座標にあたります。
これらの点からx軸へ垂線をおろし、またこれらの点を通る半径を引きます。すると半径、垂線、x軸に囲まれた直角三角形ができます。
どちらの直角三角形も斜辺は単位円の半径でもあるので長さが1、x軸へおろした垂線でもある辺の長さは各点のy座標の絶対値に等しいので\dfrac{\sqrt{3}}{2}です。すなわち、斜辺と他の1辺がそれぞれ等しいので合同であることがわかります。したがって、原点を頂点とする内角の大きさをどちらも\varphiとおくことができます。
どちらの直角三角形も斜辺は単位円の半径でもあるので長さが1、x軸へおろした垂線でもある辺の長さは各点のy座標の絶対値に等しいので\dfrac{\sqrt{3}}{2}です。すなわち、斜辺と他の1辺がそれぞれ等しいので合同であることがわかります。したがって、原点を頂点とする内角の大きさをどちらも\varphiとおくことができます。
三平方の定理よりもう1辺の長さをXとして求めると
\begin{align*}1^2&=\left(\frac{\sqrt{3}}{2}\right)^2+X^2\\[0.5em]1&=\frac{3}{4}+X^2\\[0.5em]X^2&=\frac{1}{4}\\[0.5em]X&=\frac{1}{2}&(\because
X>0)\end{align*}
となります。
したがって、直角三角形の3辺の比は\dfrac{1}{2}:\dfrac{\sqrt{3}}{2}:1=1:\sqrt{3}:2であることがわかります。この3辺の比となる直角三角形は内角が\dfrac{\pi}{6}-\dfrac{\pi}{3}-\dfrac{\pi}{2}
(30°-60°-90°)の直角三角形で、\varphiにあたる内角は\dfrac{\pi}{3}であることがわかります。
このことから、第3象限にある点を通る半径の表す角度は
\begin{align*}\varphi+\pi&=\frac{\pi}{3}+\pi\\[0.5em]&=\frac{4}{3}\pi\end{align*}
第4象限にある点を通る半径の表す角度は
\begin{align*}2\pi-\varphi&=2\pi-\frac{\pi}{3}\\[0.5em]&=\frac{5}{3}\pi\end{align*}
です。
これらが方程式を満たすθであるので
\theta=\frac{4}{3}\pi,\frac{5}{3}\pi
となります。
(4)2\cos^2θ=\cosθ (500°\leqqθ\leqq1000°)
\cosθ=xとおき、2次方程式として解きます。
\begin{align*}2x^2&=x\\
2x^2-x&=0\\[0.5em]x(2x-1)&=0\\[0.5em]x&=0,\frac{1}{2}\end{align*}
したがって、
\cos\theta=0,\frac{1}{2}
まずは\cosθ=0について考えます。
\cosθ=0となるのは上図に示した単位円とy軸との交点である2点が当てはまります。
これらの点を通る半径の表す角度は0°\leqqθ\leqq360°においてはθ=90°,270°です。
しかし、求めるθの範囲は0°\leqqθ\leqq360°の範囲外なのでθ=90°,270°をもちいて一般角でこれらの点を通る半径の表す角度を考えるとそれぞれθ=90°+360°×n,270°+360°×n (n:整数)と書けます。
これらの点を通る半径の表す角度は0°\leqqθ\leqq360°においてはθ=90°,270°です。
しかし、求めるθの範囲は0°\leqqθ\leqq360°の範囲外なのでθ=90°,270°をもちいて一般角でこれらの点を通る半径の表す角度を考えるとそれぞれθ=90°+360°×n,270°+360°×n (n:整数)と書けます。
\cosθ=\dfrac{1}{2}について考えると上図に示した単位円上の第1象限の点と第4象限の点の2点が当てはまります。
(1)と同様にして、これらの点を通る半径の表す角度は0°\leqqθ\leqq360°においてはθ=60°,300°であることがわかります。
こちらもθ=60°,300°をもちいて一般角でこれらの点を通る半径の表す角度を考えるとそれぞれθ=60°+360°×n,300°+360°×n (n:整数)と書けます。
(1)と同様にして、これらの点を通る半径の表す角度は0°\leqqθ\leqq360°においてはθ=60°,300°であることがわかります。
こちらもθ=60°,300°をもちいて一般角でこれらの点を通る半径の表す角度を考えるとそれぞれθ=60°+360°×n,300°+360°×n (n:整数)と書けます。
それぞれの一般角表記のθから範囲内であるものを絞り込みます。
\begin{align*}500°&=140°+360°\times1\\[1em]1000°&=280°+360°\times2\end{align*}
なのでθの範囲は140°+360°×1\leqqθ\leqq280°+360°×2と書くことができます。
360°に掛けられている数は一般角表記のθのnにあたる部分なので、求めるθは少なくともn=1,2を代入したものに限られることがわかります。
それぞれの一般角表記のθにn=1,2を代入すると
\theta=\begin{array}{r}60°+360°\times 1,&60°+360°\times
2,\\[0.5em]90°+360°\times 1,&90°+360°\times
2,\\[0.5em]270°+360°\times 1,&270°+360°\times
2,\\[0.5em]300°+360°\times 1,&300°+360°\times 2.\end{array}
この中で範囲内にあるものは
\theta=\begin{array}{r}270°+360°\times 1,&300°+360°\times
1,&\\[0.5em]60°+360°\times 2,&90°+360°\times
2,&270°+360°\times 2.\end{array}
すなわち
\theta=630°,660°,780°,810°,990°
となり、これらが求めるθです。
(2024/2)問題の追加&内容を修正しました。
Share: