「$\text{AB}:\text{AD}=2:1$である平行四辺形$\text{ABCD}$がある。辺$\text{CD}$の中点$\text{M}$から頂点$\text{A, B}$に線を引いたとき$∠\text{AMB}$の大きさを求めよ。」
このような問題はどのように解けばよいでしょうか?
平行四辺形$\text{ABCD}$の内角$∠\text{ADC}$と$∠\text{BCD}$に着目します。
辺$\text{CD}$を延長してできる$∠\text{ADC}$の外角は$\text{AD}//\text{BC}$で同位角は等しいことから$∠\text{BCD}$と等しくなります。
外角と内角の和は$180°$になるので
外角と内角の和は$180°$になるので
\begin{equation}∠\text{ADC}+∠\text{BCD}=180°\end{equation}
となります。
$\text{AB}:\text{AD}=2:1$であることと$\text{AB}=\text{CD}$であること点$\text{M}$は辺$\text{CD}$の中点であることから
すると$△\text{DAM}$は$\text{DA}=\text{DM}$である二等辺三角形、$△\text{CMB}$は$\text{CB}=\text{CM}$である二等辺三角形であることがわかります。
\[\text{AD}=\text{DM}=\text{BC}=\text{CM}\]
となります。すると$△\text{DAM}$は$\text{DA}=\text{DM}$である二等辺三角形、$△\text{CMB}$は$\text{CB}=\text{CM}$である二等辺三角形であることがわかります。
\begin{align*}∠\text{DAM}&=∠\text{DMA}=\alpha\\[0.5em]∠\text{CBM}&=∠\text{CMB}=\beta\end{align*}
とすると、三角形の内角の和は$180°$であることから$△\text{DAM}$と$△\text{CMB}$の内角の和は
\begin{equation}∠\text{ADM}+2\alpha+∠\text{BCM}+2\beta=360°\end{equation}
(1)より(2)の左辺は
\[(∠\text{ADM}+∠\text{BCM})+2\alpha+2\beta=180°+2(\alpha+\beta)\]
となるから
(1)より(2)の左辺は
\[(∠\text{ADM}+∠\text{BCM})+2\alpha+2\beta=180°+2(\alpha+\beta)\]
\begin{align*}180°+2(\alpha+\beta)&=360°\\[0.5em]2(\alpha+\beta)&=180°\\[0.5em]\alpha+\beta&=90°\tag3\end{align*}
\[\alpha+\beta+∠\text{AMB}=180°\]
であるから$(3)$より
\begin{align*}90°+∠\text{AMB}&=180°\\[0.5em]∠\text{AMB}&=90°\end{align*}
となることがわかります。
平行四辺形でなくても上図のように二等辺三角形$\text{ABE}$と$\text{DCE}$の1つの頂点\text{E}が共通でその頂点と等辺の他の頂点$\text{A, D}$が同一直線上にあって$\text{AB}//\text{CD}$であるとき、2つの二等辺三角形によってできる角$∠\text{BEC}$は直角になります。
これは上と同様の方法で確かめることができます。
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