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2022年3月26日

平行四辺形の中の三角形の内角の大きさは?

「$AB:AD=2:1$である平行四辺形$ABCD$がある。辺$CD$の中点$M$から頂点$A,B$に線を引いたとき$∠AMB$の大きさを求めよ。」

このような問題はどのように解けばよいでしょうか?

 平行四辺形$ABCD$の内角$∠ADC$と$∠BCD$に着目します。

辺$CD$を延長してできる$∠ADC$の外角は$AD//BC$で同位角は等しいことから$∠BCD$と等しくなります。
外角と内角の和は$180°$になるので
\begin{equation}∠ADC+∠BCD=180°\end{equation}
となります。

 $AB:AD=2:1$であることと$AB=CD$であること点$M$は辺$CD$の中点であることから
\[AD=DM=BC=CM\]
となります。
すると$△DAM$は$DA=DM$である二等辺三角形、$△CMB$は$CB=CM$である二等辺三角形であることがわかります。
\begin{align*}∠DAM&=∠DMA=\alpha\\ ∠CBM&=∠CMB=\beta\end{align*}
とすると、三角形の内角の和は$180°$であることから$△DAM$と$△CMB$の内角の和は
\begin{equation}∠ADM+2\alpha+∠BCM+2\beta=360°\end{equation}
(1)より(2)の左辺は
\[(∠ADM+∠BCM)+2\alpha+2\beta=180°+2(\alpha+\beta)\]
となるから
\begin{align*}180°+2(\alpha+\beta)&=360°\\ 2(\alpha+\beta)&=180°\\ \\ \alpha+\beta&=90°&...(3)\end{align*}

\[\alpha+\beta+∠AMB=180°\]
であるから(3)より
\begin{align*}90°+∠AMB&=180°\\ \\ ∠AMB&=90°\end{align*}
となることがわかります。

 平行四辺形でなくても上図のように二等辺三角形$ABE$と$DCE$の1つの頂点Eが共通でその頂点と等辺の他の頂点$A,D$が同一直線上にあって$AB//CD$であるとき、2つの二等辺三角形によってできる角$∠BEC$は直角になります。
これは上と同様の方法で確かめることができます。
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