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2022年3月12日

2次不等式が成り立つためには?

「$x^2+3x+a<0$がある実数$x$に対して成り立つときaの値の範囲を求めよ。」

このような問題はどのように解けばよいでしょうか?

 まず、「$x^2+3x+a<0$がある実数$x$に対して成り立つ」とはどういう意味なのかを考えます。
これは与式を満たす実数$x$が存在する、すなわち与式が解を持つことを意味します。
なので、問題は「$x^2+3x+a<0$が解を持つときのaの値の範囲を求めよ。」と読むことができます。

$a<\dfrac{9}{4}$のとき、$y<0$を満たす$x$が存在する

 $y=x^2+3x+a$について考えると下に凸のグラフとなるから$y<0$を満たす$x$が存在する場合、x軸との共有点を2個持たなければなりません。
共有点が1個や0個だと$y<0$の部分がなくなるため2次不等式が成り立たなくなります。

したがって、判別式より
\begin{align*}D&=3^2-4\cdot1\cdot a\\ &=9-4a>0\\ \\ a<\frac{9}{4}\end{align*}
となるから、問題の答えは$a<\dfrac{9}{4}$となります。

 ちなみに、”ある実数$x$”は”$\exists x\in\mathbb{R}$”とも書きます。
対して”任意の実数$x$”はすべての実数$x$ともいい、”$\forall x\in\mathbb{R}$”とも書きます。
単に”実数$x$”であれば、”x\in\mathbb{R}”と書きます。
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