三平方の定理は幾何学の有名な定理で直角三角形の3辺の長さの関係を表しています。
これを証明する方法は様々ありますが、一番簡単な方法は合同な直角三角形を4つ使って正方形を作る方法だと思います。
その1
正方形の面積を求めると1辺の長さは$a+b$なので、
\begin{equation}(a+b)^2=a^2+2ab+b^2\end{equation}
となります。
したがって、直角三角形4つと小さい正方形1つでできている大きい正方形の面積は
\begin{equation}4×\frac{1}{2}ab+c^2=2ab+c^2\end{equation}
です。
$(1),(2)$は同じ正方形の面積を求めたものなので、
\[a^2+2ab+b^2=2ab+c^2\]
両辺から4つの直角三角形の面積$2ab$を差し引けば
\[a^2+b^2=c^2\]
となり、三平方の定理が成り立つことがわかります。
その2
正方形の面積を求めると1辺の長さは$c$なので
\begin{equation}c^2\end{equation}
となります。
今度は正方形内の図形の面積を1つずつ求めてみると、直角三角形の面積は$\dfrac{1}{2}ab$、正方形の中の小さな正方形の面積は1辺の長さが$a-b$となるので
\[(a-b)^2=a^2-2ab+b^2\]
したがって、直角三角形4つと小さい正方形1つでできている大きい正方形の面積は
\begin{equation}4×\frac{1}{2}ab+(a^2-2ab+b^2)=a^2+b^2\end{equation}
$(3),(4)$は同じ正方形の面積を求めたものなので、
\[a^2+b^2=c^2\]
となり、三平方の定理が成り立つことがわかります。
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