(1)濃度5%の食塩水120gに食塩を14g加えると濃度は何%となるか?
(2)濃度10%の食塩水80gに水を40g加えると濃度は何%となるか?
(3)濃度4%の食塩水70gに濃度8%の食塩水50gを加えると濃度は何%となるか?」 濃度に関する計算は以下のようになります。
溶液は溶けているもの(溶質)と溶かしている液体(溶媒)の2つが混ざったものなので、溶液の重さは溶質と溶媒の重さの和となります。
そして濃度は溶液の重さのうち、溶質の占める重さの割合を意味するので
\[濃度[%]=溶質[g]÷溶液[g]×100\]
という式で表されます。
濃度、溶質、溶液の3つの関係は上図の円のように表されます。
これは速さの「みはじの図」と同じで求めたいものを隠すとそれを求める式がわかるようになっています。
濃度を求めたい場合は濃度を隠すと円内の横棒を分数の横棒とすれば
\[\frac{濃度[%]}{100}=\frac{溶質[g]}{溶液[g]}\]
となり、上の濃度を求める式を変形したものができます。
また、溶質と溶液はそれぞれ
\begin{align*}溶質[g]&=\frac{濃度[%]}{100}×溶液[g]=\frac{濃度[%]×溶液[g]}{100}\\ \\ 溶液[g]&=\cfrac{溶質[g]}{\cfrac{濃度[%]}{100}}=\frac{溶質[g]×100}{濃度[%]}\end{align*}
となります。
濃度を求める問題を解く基本は溶質と溶液の重さの変化を常に意識することです。
(1)
まずは元々の食塩水に含まれる食塩の重さを求めます。
\[溶質[g]=\frac{濃度[%]×溶液[g]}{100}\]
より、
\[\frac{5×120}{100}=6[g]\]
となります。
したがって、この食塩水の内訳は
- 水 :120-6=114[g]
- 食塩:6[g]
で、ここに食塩14gを加えると
- 水 :114[g]
- 食塩:6+14=20[g]
となるので、求める濃度は
\begin{align*}\frac{20}{114+20}×100&=\frac{20}{134}×100\\ \\ &≒14.9[%]\end{align*}
となります。
(2)
同様に元々の食塩水に含まれる食塩の重さは
\[\frac{10×80}{100}=8[g]\]
であるから、この食塩水の内訳は
- 水 :80-8=72[g]
- 食塩:8[g]
で、ここに水を40g加えると
- 水 :72+40=112[g]
- 食塩:8[g]
となるので、求める濃度は
\begin{align*}\frac{8}{112+8}×100&=\frac{8}{120}×100\\ \\ &≒6.7[%]\end{align*}
となります。
(3)
濃度4%の食塩水70gの内訳は、食塩の重さが
\[\frac{4×70}{100}=2.8[g]\]
であるから
- 水 :70-2.8=67.2[g]
- 食塩:2.8[g]
濃度8%の食塩水50gの内訳は、食塩の重さが
\[\frac{8×50}{100}=4[g]\]
であるから
- 水 :50-4=46[g]
- 食塩:4[g]
この2つの食塩水を混ぜると
- 水 :67.2+46=113.2[g]
- 食塩:2.8+4=6.8[g]
なので、求める濃度は
\begin{align*}\frac{6.8}{113.2+6.8}×100&=\frac{6.8}{120}×100\\ \\ &≒5.7[%]\end{align*}
となります。
みはじの図が作れる計算であれば濃度の計算と同様に考えることができます。
割合の計算であれば基準とする数と割合を求めたい数、速さであれば道のりと時間に切り分けてどのように変化しているのかを調べることで正しく計算することができます。
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