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2022年3月18日

濃度の計算 正しく計算するには

「次の食塩水の濃度を求めよ。
(1)濃度5%の食塩水120gに食塩を14g加えると濃度は何%となるか?

(2)濃度10%の食塩水80gに水を40g加えると濃度は何%となるか?

(3)濃度4%の食塩水70gに濃度8%の食塩水50gを加えると濃度は何%となるか?」

このような問題はどのように解けばよいでしょうか?


 濃度に関する計算は以下のようになります。
濃度、溶液、溶質の関係
溶液は溶けているもの(溶質)と溶かしている液体(溶媒)の2つが混ざったものなので、溶液の重さは溶質と溶媒の重さの和となります。
そして濃度は溶液の重さのうち、溶質の占める重さの割合を意味するので
(a)濃度[%]=溶質[g]÷溶液[g]×100
という式で表されます。

濃度、溶質、溶液の3つの関係は上図の円のように表されます。
これは速さの「みはじの図」と同じで求めたいものを隠すとそれを求める式がわかるようになっています。

濃度を求めたい場合は濃度を隠し、円内の横棒を分数の横棒とすると
濃度[%]100=溶質[g]溶液[g]
となり、上の濃度を求める式を変形したものができます。
また、溶質と溶液はそれぞれ
(b)溶質[g]=濃度[%]100×溶液[g]=濃度[%]×溶液[g]100(c)溶液[g]=溶質[g]濃度[%]100=溶質[g]×100濃度[%]
により求められます。

 濃度を求める問題を解く基本は溶質と溶液の重さの変化を常に意識することです。

(1)

 まずは元々の食塩水に含まれる食塩の重さを求めます。
(b)より、
5×120100=6[g]
となります。
したがって、この食塩水の内訳は
  • 水 :1206=114[g]
  • 食塩:6[g]
で、ここに食塩14gを加えると
  • 水 :114[g]
  • 食塩:6+14=20[g]
となるので、求める濃度は
20114+20×100=20134×10014.9[%]
であるとわかります。

(2)

 (1)と同様に元々の食塩水に含まれる食塩の重さは
10×80100=8[g]
であるから、この食塩水の内訳は
  • 水 :808=72[g]
  • 食塩:8[g]
で、ここに水を40g加えると
  • 水 :72+40=112[g]
  • 食塩:8[g]
となるので、求める濃度は
8112+8×100=8120×1006.7[%]
であるとわかります。

(3)

濃度4%の食塩水70gの内訳は、含まれる食塩の重さが
4×70100=2.8[g]
であるから
  • 水 :702.8=67.2[g]
  • 食塩:2.8[g]
濃度8%の食塩水50gの内訳は、含まれる食塩の重さが
8×50100=4[g]
であるから
  • 水 :504=46[g]
  • 食塩:4[g]
この2つの食塩水を混ぜると
  • 水 :67.2+46=113.2[g]
  • 食塩:2.8+4=6.8[g]
なので、求める濃度は
6.8113.2+6.8×100=6.8120×1005.7[%]
であるとわかります。

 みはじの図と同様の図がつくれる計算であれば濃度の計算のように考えて解くことができます。

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