それはおうぎ形の弧の長さと面積は中心角と比例の関係にあるためです。
同じ半径をもつ半円は中心角が半分の$180°$になり、弧の長さは円周の半分の$3.14$、面積も半分の$1.57$になります。
さらに中心角が$90°$のおうぎ形は、中心角が円の$\dfrac{1}{4}$になったことで弧の長さは円周の$\dfrac{1}{4}$の$1.57$、面積も$\dfrac{1}{4}$の$0.785$となります。
このように同じ半径の円・おうぎ形の中心角、弧の長さ、面積には比例の関係があることがわかります。
比例の関係があると円の中心角、円周の長さ、面積のいずれかを基準にした割合からおうぎ形の中心角、弧の長さ、面積を求めることができます。
例として、半径が$3$、中心角が$60°$のおうぎ形の弧の長さと面積を求めます。
半径$3$の円の円周の長さと面積は
\begin{align*}円周:2×3×3.14&=18.84\\ \\
面積:3×3×3.14&=28.26\end{align*}
となります。ここで、円の中心角を基準にしたおうぎ形の中心角の割合は
\[\frac{60°}{360°}=\frac{1}{6}\]
で、おうぎ形の弧の長さと面積は中心角に比例するので
\begin{align*}おうぎ形の弧の長さ&:18.84×\frac{1}{6}=3.14\\ \\
おうぎ形の面積&:28.26×\frac{1}{6}=4.71\end{align*}
となります。半径が$2$、面積が$3.14$のおうぎ形の中心角を求めるときは、
半径$2$の円の面積は
\[2×2×3.14=12.56\]
です。円の面積を基準にしたおうぎ形の面積の割合は
\[\frac{3.14}{12.56}=\frac{1}{4}\]
で、おうぎ形の面積と中心角は比例の関係にあるので
\[360°×\frac{1}{4}=90°\]
となります。
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