1階線形微分方程式y'+P(x)y=Q(x)の一般解は
y=e^{-\int P(x)dx}\left\{\int Q(x)e^{\int P(x)dx}+C\right\}
となりますが、なぜなのでしょうか?
定数係数1階線形微分方程式
まずは簡単な例として定数関数P(x)=aの場合を考えると
y'+ay=Q(x)
となります。
ここで、両辺にe^{ax}を掛けると
e^{ax}y'+ae^{ax}y=Q(x)e^{ax}
となり、左辺が積の微分
\begin{align*}\{e^{ax}y\}'&=e^{ax}y'+\{e^{ax}\}'y\\[0.5em]&=e^{ax}y'+ae^{ax}y\end{align*}
となっているので
\{e^{ax}y\}'=Q(x)e^{ax}
と考えることができ、変数分離形なのでこれを解くと
\begin{align*}e^{ax}y&=\int Q(x)e^{ax}dx+C&(C:積分定数)\\[0.5em]y&=e^{-ax}\left\{\int Q(x)e^{ax}dx+C\right\}\end{align*}
となります。
1階線形微分方程式
P(x)を定数関数に限らない任意の関数であると考えた場合、単に定数aをP(x)に置き換えればよいわけではありません。
上記の積の微分のうち
上記の積の微分のうち
\begin{align*}\{e^{ax}\}'&=(ax)'e^{ax}\\[0.5em]&=ae^{ax}\end{align*}
の部分より、合成関数の微分をしているからeの指数のaxはae^{ax}の項(微分方程式のayの項)の定数係数部分aの原始関数であることがわかります。
したがって、線形微分方程式
y'+P(x)y=Q(x)
の両辺に指数がP(x)の原始関数のe^{\int P(x)dx}を掛ければ
e^{\int P(x)dx}y'+P(x)e^{\int P(x)dx}y=Q(x)e^{\int P(x)dx}
左辺を積の微分により変形して
\left\{e^{\int P(x)dx}y\right\}'=Q(x)e^{\int P(x)dx}
とすることができるようになります。
あとはこれを解けば
\begin{align*}e^{\int P(x)dx}y&=\int Q(x)e^{\int
P(x)dx}dx+C&(C:積分定数)\\[0.5em]y&=e^{-\int P(x)dx}\left\{\int
Q(x)e^{\int P(x)dx}+C\right\}\end{align*}
となります。
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