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2022年5月21日

円の接線の方程式の公式

 円$(x-a)^2+(y-b)^2=r^2$の円周上の点$(p,q)$を通る接線の方程式は
\[\large(p-a)(x-a)+(q-b)(y-b)=r^2\]
となります。

なぜこれが円の接線の方程式となるのでしょうか?


円の接線の方程式を求める
 点$(p,q)$を通る接線の方程式は傾きを$t$とおいて
\[y-q=t(x-p)\tag{i}\]
円の中心$(a,b)$と$(p,q)$を通る直線の方程式は
\[y-q=\frac{q-b}{p-a}(x-p)\tag{ii}\]
となります。
ここで、$\text{(i)}$と$\text{(ii)}$は互いに垂直なので
\[t\cdot\frac{q-b}{p-a}=-1\]
となるから$t$は
\[t=-\frac{p-a}{q-b}\]
です。これを$\text{(i)}$に代入すると
\begin{align*}y-q&=-\frac{p-a}{q-b}(x-p)\\[0.5em](q-b)(y-q)&=-(p-a)(x-p)\\[0.5em](p-a)(x-p)+(q-b)(y-q)&=0\end{align*}
これを変形して
\begin{align*}(p-a)\{x-p+(p-a)-(p-a)\}\quad&\\ +(q-b)\{y-q+(q-b)-(q-b)\}&=0\\[0.5em](p-a)\{(x-a)-(p-a)\}+(q-b)\{(y-b)-(q-b)\}&=0\\[0.5em](p-a)(x-a)+(q-b)(y-b)&=(p-a)^2+(q-b)^2\end{align*}
ここで円の中心$(a,b)$と$(p,q)$の距離、すなわち半径$r$は
\begin{align*}r&=\sqrt{(p-a)^2+(q-b)^2}\\[0.5em]r^2&=(p-a)^2+(q-b)^2\end{align*}
であるから、円$(x-a)^2+(y-b)^2=r^2$の円周上の点$(p,q)$を通る接線の方程式は
\[\large(p-a)(x-a)+(q-b)(y-b)=r^2\]
となることがわかります。


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