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2022年3月12日

負の数を掛けると不等号の向きが逆になるのはなぜ?

 不等式の変形で、両辺に負の数を掛けたり割ったりすると不等号が逆になります。

これはなぜなのでしょうか?


 2つの数の大小比較を利用して考えてみます。
23の大小を不等式で表すと
2<3
となります。
ここで、23にそれぞれ1を掛けてみるとその大小は
2>3
となり、大小関係が逆転するため不等号の向きが変わります。
負の数で割ったときも
1>32(:2)
やはり大小関係が逆転するので、その場合も不等号の向きが変わります。

以上のことから、負の数を掛けたり割ったりすると大小関係が逆転するので不等号の向きが変わる事がわかります。


 こういった考え方もできます。
簡単な不等式a>1について考えてみます。
両辺に1を掛けると
a>1a<1
となります。
これを掛け算以外の方法で同じ結果を導くことができるでしょうか?
ということで両辺にaを足します。
a+a>1+a0>1+a
次に両辺から1を引きます。
01>1+a11>a
左右をひっくり返すことで両辺に1を掛けたときと同じ式a<1を導くことができました。
すなわち、1を掛けるということはこういった変形を一度に行っているということになります。
1で割る場合も÷(1)=×(11)=×(1)であるため、やはり同じことをしていることがわかります。

このことから負の数を掛けたり割ったりすると不等号の向きが逆になるのは、左辺と右辺が入れ替わるような変形が加わるためだということがわかります。


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