「以下の(1)~(5)のうち$x\geqq3$と同値であるものをすべて選べ。
(1)$x=3$かつ$x>3$
(2)$x=3$または$x>3$
(3)$x>-1$かつ$x\geqq3$
(4)$x>-1$または$x\geqq3$
(5)$3\leqq x\leqq7$かつ$x>7$
(6)$3\leqq x\leqq7$または$x>7$」
$x\geqq3$は$x$に$3$以上の値を代入すると正しい式になります。
したがって、正しい式であるときを$○$、間違っている式であるときを$✕$として表にまとめると以下のようになります。
$x$ | $x\geqq3$ |
---|---|
$3$未満 | $✕$ |
$3$ | $○$ |
$3$超 | $○$ |
「$A$または$B$」という文は$A$か$B$の少なくとも一方が正しいときに正しい文となります。
「$A$かつ$B$」という文は$A$と$B$が両方正しいときに正しい文となります。
$x\geqq3$と同値であるとは、$x\geqq3$と正しくなるときが全く同じであることをいいます。
(1)$x=3$かつ$x>3$
前述の通り「$x=3$かつ$x>3$」は「$x=3$」と「$x>3$」の両方が正しいときに正しくなるので、各$x$の値における正誤は以下の表のようにまとめられます。
$x$ | $x=3$ | $x>3$ | $x=3$ かつ $x>3$ |
$x\geqq3$ |
---|---|---|---|---|
$3$未満 | $✕$ | $✕$ | $✕$ | $✕$ |
$3$ | $○$ | $✕$ | $✕$ | $○$ |
$3$超 | $✕$ | $○$ | $✕$ | $○$ |
$x=3$かつ$x>3$の正誤は表の右端の列の$x\geqq3$の正誤と比較すると同じではないので、$x=3$かつ$x>3$は$x\geqq3$と同値でないことがわかります。
(2)$x=3$または$x>3$
前述の通り「$x=3$または$x>3$」は「$x=3$」か「$x>3$」の少なくとも一方が正しいときに正しくなるので、各$x$の値における正誤は以下の表のようにまとめられます。
$x$ | $x=3$ | $x>3$ | $x=3$ または $x>3$ |
$x\geqq3$ |
---|---|---|---|---|
$3$未満 | $✕$ | $✕$ | $✕$ | $✕$ |
$3$ | $○$ | $✕$ | $○$ | $○$ |
$3$超 | $✕$ | $○$ | $○$ | $○$ |
$x=3$または$x>3$の正誤は表の右端の列の$x\geqq3$の正誤と比較すると同じなので、$x=3$または$x>3$は$x\geqq3$と同値であることがわかります。
$x=3$は赤い点で、$x>3$は青い範囲で示しています。青い範囲は$x=3$を含みません。
「$x=3$かつ$x>3$」は赤い点と青い範囲で共通している部分となります。しかし、共通している部分はないので「$x=3$かつ$x>3$」を示す範囲は存在しません。
「$x=3$または$x>3$」は赤い点と青い範囲を合成したものとなります。すると、「$x=3$または$x>3$」の示す範囲は$x\geqq3$と同じものとなります。
(3)$x>-1$かつ$x\geqq3$
「$x>-1$かつ$x\geqq3$」の各$x$の値における正誤は以下の表のようにまとめられます。
$x$ | $x>-1$ | $x\geqq3$ | $x>-1$ かつ $x\geqq3$ |
$x\geqq3$ |
---|---|---|---|---|
$-1$未満 | $✕$ | $✕$ | $✕$ | $✕$ |
$-1$ | $✕$ | $✕$ | $✕$ | $✕$ |
$-1$超 $3$未満 |
$○$ | $✕$ | $✕$ | $✕$ |
$3$ | $○$ | $○$ | $○$ | $○$ |
$3$超 | $○$ | $○$ | $○$ | $○$ |
$x>-1$かつ$x\geqq3$の正誤は表の右端の列の$x\geqq3$の正誤と比較すると同じなので、$x>-1$かつ$x\geqq3$は$x\geqq3$と同値であることがわかります。
(4)$x>-1$または$x\geqq3$
「$x>-1$または$x\geqq3$」の各$x$の値における正誤は以下の表のようにまとめられます。
$x$ | $x>-1$ | $x\geqq3$ | $x>-1$ かつ $x\geqq3$ |
$x\geqq3$ |
---|---|---|---|---|
$-1$未満 | $✕$ | $✕$ | $✕$ | $✕$ |
$-1$ | $✕$ | $✕$ | $✕$ | $✕$ |
$-1$超 $3$未満 |
$○$ | $✕$ | $○$ | $✕$ |
$3$ | $○$ | $○$ | $○$ | $○$ |
$3$超 | $○$ | $○$ | $○$ | $○$ |
$x>-1$または$x\geqq3$の正誤は表の右端の列の$x\geqq3$の正誤と比較すると同じではないので、$x>-1$または$x\geqq3$は$x\geqq3$と同値でないことがわかります。
「$x>-1$かつ$x\geqq3$」を示す赤い範囲と青い範囲で共通している部分は$x\geqq3$となります。
「$x>-1$または$x\geqq3$」を示す赤い範囲と青い範囲を合成したものは$x>-1$となります。
(5)$3\leqq x\leqq7$かつ$x>7$
「$3\leqq
x\leqq7$かつ$x>7$」の各$x$の値における正誤は以下の表のようにまとめられます。
$x$ | $3\leqq x\leqq7$ | $x>7$ | $3\leqq x\leqq7$ かつ $x>7$ |
$x\geqq3$ |
---|---|---|---|---|
$3$未満 | $✕$ | $✕$ | $✕$ | $✕$ |
$3$ | $○$ | $✕$ | $✕$ | $○$ |
$3$超 $7$未満 |
$○$ | $✕$ | $✕$ | $○$ |
$7$ | $○$ | $✕$ | $✕$ | $○$ |
$7$超 | $✕$ | $○$ | $✕$ | $○$ |
$3\leqq
x\leqq7$かつ$x>7$の正誤は表の右端の列の$x\geqq3$の正誤と比較すると同じではないので、$3\leqq
x\leqq7$かつ$x>7$は$x\geqq3$と同値でないことがわかります。
(6)$3\leqq x\leqq7$または$x>7$
「$3\leqq
x\leqq7$または$x>7$」の各$x$の値における正誤は以下の表のようにまとめられます。
$x$ | $3\leqq x\leqq7$ | $x>7$ | $3\leqq x\leqq7$ または $x>7$ |
$x\geqq3$ |
---|---|---|---|---|
$3$未満 | $✕$ | $✕$ | $✕$ | $✕$ |
$3$ | $○$ | $✕$ | $○$ | $○$ |
$3$超 $7$未満 |
$○$ | $✕$ | $○$ | $○$ |
$7$ | $○$ | $✕$ | $○$ | $○$ |
$7$超 | $✕$ | $○$ | $○$ | $○$ |
$3\leqq
x\leqq7$または$x>7$の正誤は表の右端の列の$x\geqq3$の正誤と比較すると同じなので、$3\leqq
x\leqq7$または$x>7$は$x\geqq3$と同値であることがわかります。
$3\leqq x\leqq7$と$x>7$を数直線をもちいて表すと上図のようになります。
$3\leqq x\leqq7$は赤い範囲($x=3,7$を含む)で、$x>7$は青い範囲($x=7$は含まない)で示しています。
$3\leqq x\leqq7$は赤い範囲($x=3,7$を含む)で、$x>7$は青い範囲($x=7$は含まない)で示しています。
「$3\leqq x\leqq7$かつ$x>7$」を示す赤い範囲と青い範囲で共通している部分はありません。
「$3\leqq x\leqq7$または$x>7$」を示す赤い範囲と青い範囲を合成したものは$x\geqq3$となります。
以上より$x\geqq3$と同値であるものは(2)、(3)、(6)となります。
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