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2024年4月20日

平面座標を三角関数をもちいて表す

点P(a,b)の三角関数をもちいた座標表示
 直交座標平面上の点(a,b)a0またはb0)は原点からの距離r、x軸の正の部分と反時計回りになす角θとすると
(a,b)=(rcosθ,rsinθ)
と表すことができます。

なぜこのように表すことができるのでしょうか?2通りの方法で確かめてみます。


半直線OPと単位円の交点Q
 点(a,b)Pとし、半直線OPと単位円との交点Qの座標は三角関数の定義にもとづくと(cosθ,sinθ)と表せるとします。

相似を利用する方法

相似を利用する方法
 a0かつb0のとき、点P,Qそれぞれからx軸へおろした垂線の足をA,Bとすると、直角三角形OPAと直角三角形OQBができます。
これら直角三角形は1組の鋭角が等しいので相似であり、直角三角形OPAの斜辺OPの長さはr、直角三角形OQBの斜辺OQの長さは1であることから、相似比はOP:OQ=r:1であることがわかります。
また、OA:OB=PA:QB=r:1でもあるので、直角三角形OPAの各辺の長さは直角三角形OQBの対応する辺の長さのr倍であることがわかります。
ここで、辺OA,PAの長さはそれぞれ点Pのx座標、y座標の絶対値、辺OB,QBの長さはそれぞれ点Qのx座標、y座標の絶対値に等しいので、これら直角三角形の対応する辺の長さの関係は、点Pは点Qよりx軸からr倍離れており、点Qよりy軸からr倍離れていることを意味しています。
したがって、点Pの座標は点Qの座標をr倍したものとなるため、点Pの座標が
(a,b)=(rcosθ,rsinθ)
と表せることがわかります。
これはa=0またはb=0のときも成り立ちます。

分点の座標を利用する方法

原点Oは線分PQをr:1に外分する点
 線分OP,OQの長さの比よりPO:OQ=r:1なので、原点Oは線分PQr:1に外分する点であることがわかります。
すると、原点Oの座標において
(0,0)=(rcosθar1,rsinθbr1)
が成り立つことがわかります。
原点Oのx座標より
0=rcosθar10=rcosθaa=rcosθ
原点Oのy座標より
0=rsinθbr10=rsinθbb=rsinθ
したがって、点Pの座標は
(a,b)=(rcosθ,rsinθ)
と表せることがわかります。

平面上の点はどれも原点を中心とする同心円の周上にある
Pの三角関数をもちいた座標(rcosθ,rsinθ)は、点Pが原点Oを中心とする半径rの円とx軸の正の部分と反時計周りにθの角をなす原点Oからのびる半直線の交点であることを表しています。
原点Oから点Pまでの距離r
r=a2+b2
より求められます。
線分OPのx軸の正の部分と反時計回りになす角θは、点Pのx座標、y座標より
a=rcosθcosθ=arb=rsinθsinθ=br
となることより、連立方程式
{cosθ=aa2+b2sinθ=ba2+b2
の解より求められます。

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