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2022年3月8日

三角形の線分の長さを求める

「$AB=10,BC=14,∠ABC=60°$である$△ABC$がある。各頂点と$△ABC$内の点$O$を結ぶ各直線$AO,BO,CO$がそれぞれ辺$BC,AC,AB$と交わる点を$P,Q,R$をとする。点$P$は辺$BC$を$3:4$に内分し、点$R$は辺$AB$を$3:2$に内分するとき以下の線分の長さを求めよ。

(1)$AQ$

(2)$AO$」

このような問題はどのように解けばよいでしょうか?

(1)$AQ$

 $AC$の長さがわからないので、余弦定理を使って$AC$の長さを求めます。

余弦定理より
\begin{align*}{AC}^2&={AB}^2+{BC}^2-2AB\cdot BC\cos∠ABC\\[0.5em] &=10^2+14^2-2\cdot10\cdot14\cos60°\\ &=100+196-280\cdot\frac{1}{2}\\[0.5em] &=296-140\\[0.5em]&=156\\[1em]AC&=\sqrt{156}&(\because AC>0)\\[0.5em]&=\sqrt{4×39}\\[0.5em]&=2\sqrt{39}\end{align*}

次にチェバの定理を利用して$AQ:QC$を求めます。

チェバの定理より
\begin{align*}\frac{RB}{AR}\cdot\frac{PC}{BP}\cdot\frac{AQ}{QC}&=1\\[0.5em]\frac{2}{3}\cdot\frac{4}{3}\cdot\frac{AQ}{QC}&=1\\[0.5em]\frac{8}{9}\cdot\frac{AQ}{QC}&=1\\[0.5em]\frac{AQ}{QC}&=\frac{9}{8}\end{align*}
したがって
\[AQ:QC=9:8\]
よってAQの長さは
\begin{align*}AQ&=AC\cdot\frac{AQ}{AC}\\[0.5em]&=2\sqrt{39}\cdot\frac{9}{9+8}\\[0.5em]&=\frac{18\sqrt{39}}{17}\end{align*}
となります。

(2)$AO$

 $AO$の長さを求める前に$AP$の長さがわからないので、$△ABP$に対し余弦定理を使って求めます。

余弦定理より
\begin{align*}{AP}^2&={AB}^2+{BP}^2-2AB\cdot BP\cos∠ABP\\[0.5em]&=10^2+\left(\frac{3}{3+4}\cdot14\right)^2-2\cdot10\cdot\left(\frac{3}{3+4}\cdot14\right)\cos60°\\[0.5em]&=76\\[1em]AP&=\sqrt{76}&(\because AP>0)\\[0.5em]&=2\sqrt{19}\end{align*}

次に$AC$と$BQ$を消して、$△ABP$と直線$RC$に対してメネラウスの定理を使います。

メネラウスの定理より
\begin{align*}\frac{RB}{AR}\cdot\frac{CP}{BC}\cdot\frac{AO}{PO}&=1\\[0.5em]\frac{2}{3}\cdot\frac{4}{3+4}\cdot\frac{AO}{PO}&=1\\[0.5em]\frac{8}{21}\cdot\frac{AO}{PO}&=1\\[0.5em]\frac{AO}{PO}&=\frac{21}{8}\end{align*}
したがって
\[AO:PO=21:8\]
よってAOの長さは
\begin{align*}AO&=AP\cdot\frac{AO}{AP}\\[0.5em]&=2\sqrt{19}\cdot\frac{21}{21+8}\\[0.5em]&=\frac{42\sqrt{19}}{29}\end{align*}
となります。

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