「次の三角関数の値を求めよ。
(1)sin60°sin60°
(2)cos135°cos135°
(3)tan210°tan210°」
(1)sin60°sin60°
三角関数の値は直角三角形による三角関数の定義、または単位円による定義にしたがって求めます。60°60°は鋭角なのでどちらの定義でも求めることができます。
直角三角形による定義
60°60°の内角に着目すると、直角三角形による三角関数の定義よりsinsinの値は斜辺と対辺の長さの比なので
sin60°=BCCA=√32sin60°=BCCA=√32
となります。
単位円による定義
なので、始線と60°60°の角をなす原点OOを中心とする単位円の半径を考えます。この半径の円周上にある端点PPからx軸へ垂線を下ろし、その足をQQとすると内角が30°−60°−90°30°−60°−90°の直角三角形OPQOPQができます。
点PPのy座標の絶対値はx軸へおろした垂線PQPQの長さに等しいので、まずは垂線PQPQの長さを求めます。
直角三角形OPQOPQは上の直角三角形ABCABCと相似なので3辺の比がOQ:PQ:OP=1:√3:2OQ:PQ:OP=1:√3:2となります。
直角三角形OPQOPQの3辺の比とOP=1OP=1より
直角三角形OPQOPQは上の直角三角形ABCABCと相似なので3辺の比がOQ:PQ:OP=1:√3:2OQ:PQ:OP=1:√3:2となります。
直角三角形OPQOPQの3辺の比とOP=1OP=1より
OP:PQ=2:√31:PQ=2:√32PQ=√3PQ=√32OP:PQ=2:√31:PQ=2:√32PQ=√3PQ=√32
点PPは第1象限にあるのでy座標は正。したがって
sin60°=PQ=√32sin60°=PQ=√32
となります。
(2)cos135°cos135°
135°135°は鈍角で直角三角形による定義ではあつかえない角度なので、単位円による定義で考えます。
cosθcosθは始線とθθの角をなす原点を中心とする単位円の半径の円周上にある端点のx座標にあたります。
なので、始線と135°135°の角をなす原点OOを中心とする単位円の半径を考えます。この半径の円周上にある端点PPからx軸へ垂線を下ろし、その足をQQとするとx軸の負の部分と半径OPOPの間の角が45°45°であることから、内角が45°−45°−90°45°−45°−90°の直角三角形OPQOPQができていることがわかります。
なので、始線と135°135°の角をなす原点OOを中心とする単位円の半径を考えます。この半径の円周上にある端点PPからx軸へ垂線を下ろし、その足をQQとするとx軸の負の部分と半径OPOPの間の角が45°45°であることから、内角が45°−45°−90°45°−45°−90°の直角三角形OPQOPQができていることがわかります。
点PPのx座標の絶対値は辺OQOQの長さに等しいので、これを求めます。
直角三角形OPQOPQは上図左下の直角三角形ABCABCと相似なので3辺の比はOQ:PQ:OP=1:1:√2OQ:PQ:OP=1:1:√2です。
直角三角形OPQOPQの3辺の比とOP=1OP=1より
直角三角形OPQOPQは上図左下の直角三角形ABCABCと相似なので3辺の比はOQ:PQ:OP=1:1:√2OQ:PQ:OP=1:1:√2です。
直角三角形OPQOPQの3辺の比とOP=1OP=1より
OQ:OP=1:√2OQ:1=1:√2√2OQ=1OQ=1√2(=√22)OQ:OP=1:√2OQ:1=1:√2√2OQ=1OQ=1√2(=√22)
点PPは第2象限にあるのでx座標は負。したがって、
cos135°=−OQ=−1√2(=−√22)cos135°=−OQ=−1√2(=−√22)
となります。(三角関数の値は分母の有理化を行わなくても構いません。)
(3)tan210°tan210°
tanθtanθは始線とθθの角をなす原点を中心とする単位円の半径を延長した直線の傾き、あるいは半径の延長と直線x=1x=1との交点のy座標にあたります。
なので、まずは始線と210°210°の角をなす原点OOを中心とする単位円の半径を考え、2通りの方法で求めてみます。
傾きから求める方法
半径の円周上の端点PPからx軸へ垂線をおろし、その足をQQとします。
すると、x軸の負の部分と半径OPOPの間の角が30°であることから、内角が30°−60°−90°30°−60°−90°の直角三角形OPQOPQができていることがわかります。
点PPのx座標の絶対値は辺OQOQの長さ、y座標の絶対値は辺PQPQの長さに等しいので、これらを求めます。
直角三角形OPQOPQは上図左上の直角三角形ABCABCと相似なので3辺の比はOQ:PQ:OP=√3:1:2OQ:PQ:OP=√3:1:2です。
直角三角形OPQOPQの3辺の比とOP=1OP=1より
直角三角形OPQOPQは上図左上の直角三角形ABCABCと相似なので3辺の比はOQ:PQ:OP=√3:1:2OQ:PQ:OP=√3:1:2です。
直角三角形OPQOPQの3辺の比とOP=1OP=1より
OQ:OP=√3:2OQ:1=√3:22OQ=√3OQ=√32PQ:OP=1:2PQ:1=1:22PQ=1PQ=12OQ:OP=√3:2OQ:1=√3:22OQ=√3OQ=√32PQ:OP=1:2PQ:1=1:22PQ=1PQ=12
点PPは第3象限にあるのでx座標、y座標ともに負。したがって座標は(−√32,−12)(−√32,−12)であることがわかります。
半径を延長した直線は原点と点PPを通るので傾きtan210°tan210°は
tan210°=−12−√32=1√3(=√33)tan210°=−12−√32=1√3(=√33)
となります。
交点のy座標から求める方法
点RRのy座標の絶対値は辺RSRSの長さに等しいので、これを求めます。
x軸の負の部分と半径OPOPの間の角が30°30°であることから対頂角より∠ROS=30°∠ROS=30°なので、直角三角形ORSORSの内角は30°−60°−90°30°−60°−90°であることがわかります。
直角三角形ORSORSは上図右下の直角三角形ABCABCと相似なので、3辺の比はOS:RS:OR=√3:1:2OS:RS:OR=√3:1:2です。
直角三角形ORSORSの3辺の比とOS=1OS=1より
x軸の負の部分と半径OPOPの間の角が30°30°であることから対頂角より∠ROS=30°∠ROS=30°なので、直角三角形ORSORSの内角は30°−60°−90°30°−60°−90°であることがわかります。
直角三角形ORSORSは上図右下の直角三角形ABCABCと相似なので、3辺の比はOS:RS:OR=√3:1:2OS:RS:OR=√3:1:2です。
直角三角形ORSORSの3辺の比とOS=1OS=1より
OS:RS=√3:11:RS=√3:1√3RS=1RS=1√3(=√33)OS:RS=√3:11:RS=√3:1√3RS=1RS=1√3(=√33)
点RRは第1象限にあるのでy座標は正。したがって、
tan210°=RS=1√3(=√33)tan210°=RS=1√3(=√33)
となります。
主な角度と三角関数の値は以下のようになります。
角度 | sinsin | coscos | tantan |
---|---|---|---|
30°30° | 1212 | √32√32 | 1√31√3 =√33=√33 |
45°45° | 1√21√2 =√22=√22 | 1√21√2 =√22=√22 | 11 |
60°60° | √32√32 | 1212 | √3√3 |
90°90° | 11 | 00 | なし |
120°120° | √32√32 | −12−12 | −√3−√3 |
135°135° | 1√21√2 =√22=√22 | −1√2−1√2 =−√22=−√22 | −1−1 |
150°150° | 1212 | −√32−√32 | −1√3−1√3 =−√33=−√33 |
180°180° | 00 | −1−1 | 00 |
210°210° | −12−12 | −√32−√32 | 1√31√3 =√33=√33 |
225° | −1√2 =−√22 | −1√2 =−√22 | 1 |
240° | −√32 | −12 | √3 |
270° | −1 | 0 | なし |
300° | −√32 | 12 | −√3 |
315° | −1√2 =−√22 | 1√2 =√22 | −1 |
330° | −12 | √32 | −1√3 =−√33 |
360° | 0 | 1 | 0 |
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