2通りの方法で解いてみます。
1. 面積を利用
まずは三平方の定理を利用して辺AB, ACの長さをそれぞれ求めます。
△ABHに着目して、三平方の定理より
AH=6,BH=3を代入してABを求めると
AB2=AH2+BH2
が成り立ちます。AH=6,BH=3を代入してABを求めると
AB2=62+32=36+9=45AB=√45(∵AB>0)=3√5
となります。
同様に、△ACHに着目して、三平方の定理とCH=xより
AC2=AH2+CH2=62+x2=36+x2AC=√36+x2(∵AC>0)
と求められます。
2辺AB, ACの長さとその間の角∠Aがわかったので△ABCの面積は
△ABC=12AB⋅ACsin∠A=12⋅3√5⋅√36+x2sin60°=12⋅3√5⋅√36+x2⋅√32=3√540+15x24
となります。
また、辺BCを底辺とすれば辺BCと垂線AHの長さで△ABCの面積を求めることができます。
辺BCの長さはBH=3,CH=x,BC=BH+CHよりBC=3+xなので
辺BCの長さはBH=3,CH=x,BC=BH+CHよりBC=3+xなので
△ABC=12BC⋅AH=12(3+x)⋅6=9+3x
となります。
(1),(2)はともに△ABCの面積なので
3√540+15x24=9+3x
これを解きます。
両辺を43倍して
√540+15x2=4(3+x)
両辺を2乗して
540+15x2=16(3+x)2=144+96x+16x2
整理すると
x2+96x−396=0
2次方程式の解の公式(係数bが偶数の場合)より
x=−48±√482−(−396)=−48±√482+396=−48±√(6⋅8)2+36⋅11=−48±√62⋅82+62⋅11=−48±√62(82+11)=−48±6√82+11=−48±6√75=−48±6⋅5√3=−48±30√3
xは線分BHの長さなのでx>0、(∗)より48=√482<√482+396=30√3なので−48+30√3>0、明らかに−48−30√3<0であることから
x=−48+30√3
すなわち、BH=−48+30√3であることがわかります。
2. 加法定理を利用
△ABHに着目し、∠BAH=αとおくと
tanα=BHAH=36=12
となります。
また、△ACHに着目し、∠CAH=βとおくと
tanβ=CHAH=x6
となります。
ここで、∠BAC=∠BAH+∠CAHより60°=α+βなので
tan60°=tan(α+β)
であり、tanの加法定理より
tan(α+β)=tanα+tanβ1−tanαtanβ
なので、
tan60°=tanα+tanβ1−tanαtanβ
となります。
(3),(4)を代入してxについて解くと
tan60°=12+x61−12⋅x6√3=3+x612−x12=2(3+x)12−x(12−x)√3=2(3+x)12√3−√3x=6+2x(2+√3)x=12√3−6=6(2√3−1)x=6(2√3−1)2+√3=6(2√3−1)2+√3⋅2−√32−√3=6(2√3−1)(2−√3)(2+√3)(2−√3)=6(5√3−8)4−3=6(5√3−8)=30√3−48
となります。
すなわち、BH=30√3−48であることがわかります。
なお、−48+30√3=30√3−48なので、どちらの方法でも得られる線分BHの長さは同じです。
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