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2021年9月5日

なぜsinを使って三角形の面積が求められるのか?

図1 三角形\text{ABC}
 三角比を利用して図1のような三角形$\text{ABC}$の面積は
\begin{equation}△\text{ABC}=\frac{1}{2}\text{AB}\cdot\text{AC}\sinθ\end{equation}
で求めることができます。

なぜこの式で三角形の面積を求めることができるのでしょうか?


図2 \text{AB}に対して\text{C}から垂線を引く
 図2のように頂点\text{C}から辺$\text{AB}$に垂線を下ろし交点を$\text{D}$とします。
$△\text{ADC}$は直角三角形で$\text{CD}$の長さが$△\text{ABC}$の高さとなります。
三角比を利用して$\text{CD}$の長さを求めると
\begin{align*}\sinθ&=\frac{\text{CD}}{\text{AC}}\\[0.5em]\text{CD}&=\text{AC}\sinθ\end{align*}
したがって、$△\text{ABC}$の面積は
\begin{align*}△\text{ABC}&=\frac{1}{2}\text{AB}\cdot\text{CD}\\[0.5em]&=\frac{1}{2}\text{AB}\cdot\text{AC}\sinθ\end{align*}
となり、$(1)$と同じ式を導くことができました。

 先程は$∠\text{A}$が鋭角の場合なので、鈍角である場合についても考えます。
図3 ∠\text{A}が鈍角である場合
半直線$\text{BA}$に対して頂点$\text{C}$から垂線を下ろし、その交点を$\text{D}$とします。
$△\text{DAC}$は直角三角形で、$\text{CD}$は$△\text{ABC}$の高さに相当します。また、$∠\text{DAC}$は$∠\text{A}$の外角であるため$180°-θ$です。
\begin{align*}\sin(180°-θ)&=\frac{\text{CD}}{\text{AC}}\\[0.5em]\text{CD}&=\text{AC}\sin(180°-θ)\end{align*}
$\sin(180°-θ)=\sinθ$なので
\[\text{CD}=\text{AC}\sinθ\]
したがって、$△\text{ABC}$の面積は
\begin{align*}△\text{ABC}&=\frac{1}{2}\text{AB}\cdot\text{CD}\\[0.5em]&=\frac{1}{2}\text{AB}\cdot\text{AC}\sinθ\end{align*}
となり、こちらも$(1)$と同じ式となることがわかりました。

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