「2次関数$y=x^2-4x+1$と1次関数$y=-x+5$の交点2点をx座標の小さい方から$A,B$とし、2次関数の頂点を$P$とする。このとき、$△ABP$の面積を求めよ。」
このような問題はどのように解けばよいでしょうか?
まずは、$y=x^2-4x+1$と$y=-x+5$の位置関係を把握するために、グラフの概形を描いてみます。
$y=x^2-4x+1$を平方完成します。
\begin{align*}y&=x^2-4x+1\\[0.5em] y&=(x^2-4x+4)-4+1\\[0.5em]
y&=(x-2)^2-3\end{align*}
上の式より、軸は$x=2$、頂点$P$は$(2,-3)$であることがわかります。
この問題では重要度は低くなりますが、$y=x^2-4x+1$のx軸との交点は、解の公式より$x=2\pm\sqrt{2}$なので$(2-\sqrt{2},0),(2+\sqrt{2},0)$、y軸との交点は$x=0$のとき$y=1$なので$(0,1)$となります。
また、$y=-x+5$のy切片の座標は$(0,5)$です。
$y=x^2-4x+1$と$y=-x+5$の交点の座標を調べます。
\begin{align*}x^2-4x+1&=-x+5\\[0.5em] x^2-3x-4&=0\\[0.5em]
(x+1)(x-4)&=0\\[0.5em] x&=-1,4\end{align*}
それぞれの$x$における交点の$y$座標は
以上から交点の座標は$A(-1,6),B(4,1)$であることがわかります。
\begin{align*}x=-1&における交点のy座標\\ y&=-(-1)+5=6\\[1em]
x=4&における交点のy座標\\ y&=-4+5=1\end{align*}
$△ABP$の面積
まずは$CP$の長さを求めます。$y=-x+5$において$x=2$のとき$y=3$なので、点$C$の座標は$(2,3)$です。
したがって、点$C,P$のy座標より$CP$の長さは、
\[CP=3-(-3)=6\]
となります。
$△ACP$の高さは、点$A$から直線$x=2$へおろした垂線の足$(2,6)$までの距離に等しいので
\[2-(-1)=3\]
$△BCP$の高さは、点$B$から直線$x=2$へおろした垂線の足$(2,1)$までの距離に等しいので
\[4-2=2\]
となります。
したがって、$△ABP$の面積は、
\begin{align*}△ABP&=△ACP+△BCP\\[0.5em]
&=\frac{1}{2}\times3\times6+\frac{1}{2}\times2\times6\\[0.5em]
&=9+6\\[0.5em]&=15\end{align*}
と求まります。
辺がx軸やy軸に平行でない今回の問題のような場合は、x軸やy軸に平行な補助線を頂点を通るように引いて、面積を求めやすい図形に切り分けることで解き進めます。
2次関数のx軸との交点やy軸との交点の重要度が低いとしたのは、今回の問題がグラフを描けという問題ではないからです。面積を求める際にこれらは使わないので重要度が低いとしました。解答にグラフが要求されている場合は、必要となります。
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