「上図は1次関数y=2x+5と反比例y=\dfrac{a}{x}のグラフである。
y=\dfrac{a}{x}のグラフは\left(6,\dfrac{1}{2}\right)を通り、2つのグラフはx=-3で交わる。
このとき、以下の問いに答えよ。
y=\dfrac{a}{x}のグラフは\left(6,\dfrac{1}{2}\right)を通り、2つのグラフはx=-3で交わる。
このとき、以下の問いに答えよ。
(1)aの値を求めよ。
(2)x=-3における交点の座標を求めよ。
(3)(0,5),\left(6,\dfrac{1}{2}\right)と(2)で求めた点の3点を頂点とする三角形の面積を求めよ。」(1)aの値
グラフというのはy=2x+5やy=\dfrac{a}{x}といった関数を成り立たせるx,yの組を座標にもつ点の集まりのことです。
例えば1次関数y=2x+5の場合
このxとyの組はy=2x+5を等式として成り立たせることができる数の組です。
この2数の組x,yを座標とする点を打っていくと最終的にできあがるのがy=2x+5のグラフとなります。
同様にy=\dfrac{a}{x}のグラフもy=\dfrac{a}{x}を成り立たせることができる2数の組を座標とする点が集まってできています。
xに-2を代入するとy=2×(-2)+5=1
xに-1を代入するとy=2×(-1)+5=3
xに0を代入するとy=2×0+5=5
xに1を代入するとy=2×1+5=7
xに2を代入するとy=2×2+5=9
というようにxに何らかの数を代入すると、それぞれyの値が求まります。xに-1を代入するとy=2×(-1)+5=3
xに0を代入するとy=2×0+5=5
xに1を代入するとy=2×1+5=7
xに2を代入するとy=2×2+5=9
このxとyの組はy=2x+5を等式として成り立たせることができる数の組です。
この2数の組x,yを座標とする点を打っていくと最終的にできあがるのがy=2x+5のグラフとなります。
同様にy=\dfrac{a}{x}のグラフもy=\dfrac{a}{x}を成り立たせることができる2数の組を座標とする点が集まってできています。
\left(6,\dfrac{1}{2}\right)はy=\dfrac{a}{x}のグラフ上の点なので、y=\dfrac{a}{x}にx=6,y=\dfrac{1}{2}を代入した
\frac{1}{2}=\frac{a}{6}
は等式として成り立っています。これをaについて解けば適切なaの値を求めることができます。
両辺に6を掛けると
\begin{align*}\frac{1}{2}\times 6&=\frac{a}{6}\times
6\\[0.5em]3&=a\\[0.5em]a&=3\end{align*}
と求まります。
(2)x=-3における交点の座標
2つのグラフがx=-3で交わるということはy=2x+5のグラフ上のx=-3における点とy=\dfrac{3}{x}のグラフのx=-3における点が同じであるということです。
したがって、2通りの解き方があります。
1. y=2x+5から求める
y=2x+5にx=-3を代入するとyの値は
\begin{align*}y&=2\times(-3)+5\\[0.5em]&=-6+5\\[0.5em]&=-1\end{align*}
となります。
x=-3,y=-1はy=2x+5を等式として成り立たせることができる数の組で、これを座標にすると(-3,-1)となります。
これがy=2x+5のグラフ上のx=-3における点の座標となります。
2. y=\dfrac{3}{x}から求める
y=\dfrac{3}{x}にx=-3を代入すると
\begin{align*}b&=\frac{3}{-3}\\[0.5em]&=\frac{3\times(-1)}{-3\times(-1)}\\[0.5em]&=\frac{-3}{3}\\[0.5em]&=-1\end{align*}
となります。
x=-3,y=-1はy=\dfrac{3}{x}を等式として成り立たせることができる数の組で、これを座標にすると(-3,-1)となります。
これがy=\dfrac{3}{x}のグラフ上のx=-3における点の座標となります。
(3)(0,5),\left(6,\dfrac{1}{2}\right)と(2)で求めた点の3点を頂点とする三角形の面積
分割してできたそれぞれの三角形の面積を求め、合計すれば求めたい三角形の面積がわかります。
y軸上にある辺を底辺とすると頂点(-3,-1),\left(6,\dfrac{1}{2}\right)からy軸へおろした垂線の長さがそれぞれの三角形の高さとなります。
これら垂線はx軸に平行でy軸上の点のx座標はすべて0なので、垂線の長さは頂点(-3,-1),\left(6,\dfrac{1}{2}\right)それぞれのx座標の絶対値となります。
これら垂線はx軸に平行でy軸上の点のx座標はすべて0なので、垂線の長さは頂点(-3,-1),\left(6,\dfrac{1}{2}\right)それぞれのx座標の絶対値となります。
したがって、(-3,-1)を頂点にもつ三角形(上図の青い三角形)の高さは|-3|=3、\left(6,\dfrac{1}{2}\right)を頂点にもつ三角形(上図の緑の三角形)の高さは|6|=6となります。
あとは底辺の長さが分かればよいのですが、そのためには底辺の(0,5)でないほうの端点、すなわち2点(-3,-1)と\left(6,\dfrac{1}{2}\right)を通る直線とy軸との交点の座標を求める必要があります。
あとは底辺の長さが分かればよいのですが、そのためには底辺の(0,5)でないほうの端点、すなわち2点(-3,-1)と\left(6,\dfrac{1}{2}\right)を通る直線とy軸との交点の座標を求める必要があります。
2点(-3,-1)と\left(6,\dfrac{1}{2}\right)を通る直線の方程式を求めます。
直線の方程式はy=ax+b(a,b:定数)で表されます。
直線は(-3,-1)を通るのでx=-3,y=-1を代入すると
-1=-3a+b\tag{a}
が成り立ちます。
また、直線は\left(6,\dfrac{1}{2}\right)を通るのでx=6,y=\dfrac{1}{2}を代入すると
\frac{1}{2}=6a+b\tag{b}
が成り立ちます。
\text{(a),(b)}を連立して解きます。
\text{(b)}-\text{(a)}より
\begin{align*}\frac{3}{2}&=9a\\[0.5em]a&=\frac{1}{6}\tag{c}\end{align*}
\text{(a)}に\text{(c)}を代入すると
\begin{align*}-1&=-3\times\frac{1}{6}+b\\[0.5em]b&=-\frac{1}{2}\end{align*}
したがって、点(-3,-1)と\left(6,\dfrac{1}{2}\right)を通る直線の方程式はy=\dfrac{1}{6}x-\dfrac{1}{2}であるとわかります。
この直線とy軸の交点はy切片なので、その座標は\left(0,-\dfrac{1}{2}\right)です。
この直線とy軸の交点はy切片なので、その座標は\left(0,-\dfrac{1}{2}\right)です。
底辺の長さは両端の座標(0,5),\left(0,-\dfrac{1}{2}\right)よりx座標が等しいのでy座標の差より求められ
5-\left(-\frac{1}{2}\right)=\frac{11}{2}
であるとわかります。
以上より青い三角形の面積は
\frac{1}{2}\times\frac{11}{2}\times3=\frac{33}{4}
緑の三角形の面積は
\frac{1}{2}\times\frac{11}{2}\times6=\frac{33}{2}
となるので、(0,5),\left(6,\dfrac{1}{2}\right),(-3,-1)の3点を頂点とする三角形の面積は
\begin{align*}\frac{33}{4}+\frac{33}{2}&=\frac{33}{4}+\frac{66}{4}\\[0.5em]&=\frac{99}{4}\end{align*}
と求められます。
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