「テーブル1脚とそれぞれ高さが異なる3個の花瓶A、B、Cがある。花瓶を2個選び、1つをテーブルを設置した床の上に、もう1つをテーブルの上に置いて2つの花瓶の頭頂部の高低差を調べると以下のようになった。
- 花瓶Aを床に、花瓶Bをテーブルの上に置いたときの花瓶A、Bの高低差は$46$cm。
- 花瓶Bを床に、花瓶Cをテーブルの上に置いたときの花瓶B、Cの高低差は$58$cm$。
- 花瓶Cを床に、花瓶Aをテーブルの上に置いたときの花瓶A、Cの高低差は$40$cm。
テーブルの高さを$x$[cm]、花瓶A、B、Cの高さをそれぞれ$a,b,c$[cm]として式をつくります。
1.の場合
2.の場合
3.の場合
テーブルの高さを求める
$(1),(2),(3)$から$x$を求めます。
$(1)+(2)+(3)$より
\begin{align*}\bigl\{(b+x)-a\bigr\}+\bigl\{(c+x)-b\bigr\}&+\bigl\{(a+x)-c\bigr\}=46+58+40\\[0.75em]3x&=144\\[0.5em]x&=48\end{align*}
となるので、テーブルの高さは$48$cmであるとわかります。
各花瓶の高さを求める
テーブルの高さがわかったので、$(1),(3)$の式それぞれの$x$に代入して変形します。
\begin{align*}(1):&\\
&&(b+48)-a&=46\\[0.5em]&&b&=a-2\tag*{(1)'}\\[1em](3):&\\
&&(a+48)-c&=40\\[0.5em]&&-c&=-a-8\\[0.5em]&&c&=a+8\tag*{(3)'}\end{align*}
また、花瓶A、B、Cの高さの合計が$42$cmなので
\begin{equation}a+b+c=42\end{equation}
$(4)$に$(1)',(3)'$を代入すると
\begin{align*}a+(a-2)+(a+8)&=42\\[0.5em]3a+6&=42\\[0.5em]3a&=36\\[0.5em]a&=12\end{align*}
となります。
これを$(1)',(3)'$に代入すると
\begin{align*}(1)':&\\
&&b&=12-2\\[0.5em]&&&=10\\[1em](3)':&\\
&&c&=12+8\\[0.5em]&&&=20\end{align*}
となります。
したがって、花瓶Aの高さは$12\text{[cm]}$、花瓶Bの高さは$10\text{[cm]}$、花瓶Cの高さは$20\text{[cm]}$であるとわかります。
ちなみに4つの不明な数を4つの式から求めるこの問題は
\begin{cases}(b+x)-a=46\\[0.5em](c+x)-b=58\\[0.5em](a+x)-c=40\\[0.5em]a+b+c=42\end{cases}
という4つの式からなる連立方程式を解く問題であるといえます。
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