円に内接・外接する正方形の周の長さはどのくらいになるのでしょうか?計算してみました。
円周と正方形の周の長さの関係から円周率の値がどのくらい絞り込めるのかも調べてみました。
半径が$1$の円の場合について考えてみます。
円に内接する正方形
図 直角二等辺三角形の三角比 |
\begin{align*}1:\sqrt{2}&=x:2\\[0.5em]\sqrt{2}x&=1×2=2\\[0.5em]x&=\frac{2}{\sqrt{2}}\\[0.5em]&=\sqrt{2}\end{align*}
となります。これは正方形の1辺の長さでもあります。したがって、円に内接する正方形の周の長さはこの4倍の$\mathbf{4\sqrt{2}}$となります。
円とその円に内接する正方形の周の長さを比較すると円周のほうが長いので
\begin{align*}2\pi&>4\sqrt{2}\\[0.5em]\therefore\pi&>2\sqrt{2}≒2.83\tag1\end{align*}
となります。すなわち、円周率$\pi$は$2\sqrt{2}$(およそ$2.83$)より大きいことがわかります。
円に外接する正方形
円とその円に外接する正方形の周の長さを比較すると円周のほうが短いので
\begin{align*}2\pi&<8\\[0.5em]\therefore\pi&<4\tag2\end{align*}
となります。すなわち、円周率$\pi$は$4$より小さいことがわかります。
$(1),(2)$より、円に内接・外接する正方形の周の長さからわかる円周率$\pi$のとりうる値の範囲は$\mathbf{2\sqrt{2}<\pi<4}$、すなわちおよそ$2.83$より大きく$4$より小さいことがわかります。
(2024/3)内容を修正しました。
Share: