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2021年8月26日

平方根の計算 分母の有理化

次の計算をせよ。
\[\frac{1}{\sqrt{5}-\sqrt{3}}-\frac{1}{\sqrt{3}-\sqrt{2}}+\frac{1}{\sqrt{2}-1}\]
[類・02 明海大]

 このような問題を解くには、最初に分母の有理化をします。

分母の有理化

 分母の有理化とは、分数の分母を整数にすることです。
 分母が$\sqrt{2}$や$\sqrt{3}$のような場合には、同じものをかければルートが外れますが、分母だけにかけると値が変わってしまうので、分子にも同じものをかけます。

例:

\begin{align*}\frac{1}{\sqrt{2}}&=\frac{1}{\sqrt{2}}×\frac{\sqrt{2}}{\sqrt{2}}\\[0.5em]&=\frac{\sqrt{2}}{2}\end{align*}

 分母が$\sqrt{2}-1$のように二項になっている場合は
\[(a+b)(a-b)=a^2-b^2\]
という、展開の公式を利用します。分母の後ろの方の項の正負が逆になったものをかけます。上の場合と同様に分子にも同じものをかけます。

例:

\begin{align*}\frac{1}{\sqrt{2}-1}&=\frac{1}{\sqrt{2}-1}×\frac{\sqrt{2}+1}{\sqrt{2}+1}\\[0.5em]&=\frac{\sqrt{2}+1}{2-1}\\[0.5em]&=\sqrt{2}+1\end{align*}

問題を解く

上記を踏まえて、問いの各項を有理化します。
\begin{align*}\frac{1}{\sqrt{5}-\sqrt{3}}&=\frac{1}{\sqrt{5}-\sqrt{3}}×\frac{\sqrt{5}+\sqrt{3}}{\sqrt{5}+\sqrt{3}}\\[0.5em]&=\frac{\sqrt{5}+\sqrt{3}}{5-3}\\[0.5em]&=\frac{\sqrt{5}+\sqrt{3}}{2}\\[1em]\frac{1}{\sqrt{3}-\sqrt{2}}&=\frac{1}{\sqrt{3}-\sqrt{2}}×\frac{\sqrt{3}+\sqrt{2}}{\sqrt{3}+\sqrt{2}}\\[0.5em]&=\frac{\sqrt{3}+\sqrt{2}}{3-2}\\[0.5em]&=\sqrt{3}+\sqrt{2}\\[1em]\frac{1}{\sqrt{2}-1}&=\frac{1}{\sqrt{2}-1}×\frac{\sqrt{2}+1}{\sqrt{2}+1}\\[0.5em]&=\frac{\sqrt{2}+1}{2-1}\\[0.5em]&=\sqrt{2}+1\end{align*}
あとは、有理化したもので計算するだけです。
\begin{align*}(与式)&=\frac{\sqrt{5}+\sqrt{3}}{2}-(\sqrt{3}+\sqrt{2})+(\sqrt{2}+1)\\[0.5em]&=\frac{\sqrt{5}+\sqrt{3}}{2}-\frac{2\sqrt{3}+2\sqrt{2}}{2}+\frac{2\sqrt{2}+2}{2}\\[0.5em]&=\frac{\sqrt{5}+\sqrt{3}-2\sqrt{3}-2\sqrt{2}+2\sqrt{2}+2}{2}\\[0.5em]&=\frac{\sqrt{5}-\sqrt{3}+2}{2}\end{align*}


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