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2023年4月25日

平方根とは? 平方根の計算法則

平方根とは?

 正の数aの2乗はa2となります。また、aと符号を反転させた負の数aも2乗するとa2となります。
このとき、aaは絶対値が等しい数です。また、a2は必ず正の値を持ちます。

 では逆に2乗してa2になる数はなにかというと上記よりaaの2つといえます。
この2乗してa2になるaaのことをa2の平方根といい、正の数aのことを正の平方根、負の数aのことを負の平方根といいます。この2つをまとめて±aとも書くことができます。
0の平方根は、2乗して0となる数は0のみであることから0ただ1つです。


a2の場合は2乗を外して符号をつけるだけでしたが、a2=bとおいたときのbの平方根の表し方は正の平方根はb、負の平方根はbとなります。根号という記号で、例えば2は「ルート2」と読みます。
平方根正の平方根負の平方根a2±aaab±bbb00(a>0,b>0)

平方根の計算法則

 平方根の計算法則は以下のようなものです。
正の実数a,b,k0以外の任意の実数cについて
\begin{align}\sqrt{a}\times\sqrt{b}&=\sqrt{ab}\\[1em]\sqrt{k^2a}&=k\sqrt{a}\\[1em]\frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}}&=\sqrt{\frac{a}{b}}\\[1em]\sqrt{c^2}&=|c|\end{align*}
これらが成り立つことを1つ1つ確かめてみます。
平方根の計算法則が成り立つことは両辺を2乗して等しくなることから確かめることができます。

(1)a×b=ab

 a>0,b>0より、a>0,b>0であり、a×b>0です。
また、ab>0であり、ab>0です。
()2=(a×b)2=(a)2(b)2=ab()2=(ab)2=ab
両辺ともに正かつ2乗がabであることから、両辺ともにabの正の平方根であり
a×b=ab
が成り立つことがわかります。

(2)ka=k2a

 a>0,k>0より、a>0であり、ka>0です。
また、k2a>0であり、k2a>0です。
()2=(ka)2=k2(a)2=k2a()2=(k2a)2=k2a 
両辺ともに正かつ2乗がk2aであることから、両辺ともにk2aの正の平方根であり
ka=k2a
が成り立つことがわかります。

kが任意の実数である場合は(4)に従います。

(3)ab=ab

 a>0,b>0より、a>0,b>0であり、ab>0です。
また、ab>0であり、ab>0です。
(ab)2=(a)2(b)2=ab(ab)2=ab
両辺ともに正かつ2乗がabであることから、両辺ともにabの正の平方根であり
ab=ab
が成り立つことがわかります。

(4)c2=|c|

 c2c2の正の平方根です。
c2の平方根はccで、正の平方根である、すなわちc2と等しいのは、
cが負の数、すなわちc<0のとき
(i)c2=c
cが正の数、すなわちc>0のとき
(ii)c2=c
となります。
(i),(ii)をまとめれば
c2={c(c<0)c(c>0)
となります。
ここで、cの絶対値について考えると
|c|={c(c<0)c(c>0)
です。
したがって、c2|c|で同じ結果となるということは等しいということなので、
c2=|c|
が成り立つことがわかります。
(2025/6)内容を一部修正しました。
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