(1)$3+\dfrac{1}{3+\frac{1}{3+\frac{1}{\ddots}}}$
(2)$-2+\dfrac{1}{2+\frac{1}{2+\frac{1}{\ddots}}}$」
(1)$3+\dfrac{1}{3+\frac{1}{3+\frac{1}{\ddots}}}$
したがって、
\[x=3+\frac{1}{x}\]
と書くことができます。
両辺に$x$を掛け、整理すると
\begin{align*}x^2&=3x+1\\ \\
x^2-3x-1&=0\end{align*}
という2次方程式になります。これを解の公式で解くと
\begin{align*}x&=\frac{3\pm\sqrt{(-3)^2-4\cdot1\cdot(-1)}}{2}\\
\\ &=\frac{3\pm\sqrt{13}}{2}\end{align*}
となります。
(a)の解は(1)の答えでもありますが、2つとも(1)の連分数が表す数であるというわけではありません。どちらが連分数が表す数であるかを判別するには、連分数展開する際のルールを知る必要があります。
連分数は、整数の項と分数の項の2つで構成されていますが、整数の項は元の数の整数部分、分数の項は小数部分となっています。このように決めないと複数の数が同じ連分数で表されてしまい、区別ができなくなってしまうためです。
このことから、(1)の連分数の整数の項は自然数の$3$なので、元の数もまた正の数であることがわかります。
$3<\sqrt{13}<4$であることを考えると、$\dfrac{3-\sqrt{13}}{2}$は負の数、$\dfrac{3+\sqrt{13}}{2}$は正の数であることがわかるので、(1)の連分数が表す数は$\dfrac{3+\sqrt{13}}{2}$となります。
$\dfrac{3-\sqrt{13}}{2}$が解に出てくるのは、連分数展開する際のルールを無視すると(1)と同じ連分数で表すことができるためです。
(2)$-2+\dfrac{1}{2+\frac{1}{2+\frac{1}{\ddots}}}$
両辺に$4$を加えると
\[x+4=2+\cfrac{1}{2+\frac{1}{2+\frac{1}{\ddots}}}\]
となります。すると、(b)の分母は$x+4$と同じ連分数なので、
\[x=-2+\frac{1}{x+4}\]
と書けます。
両辺に$x+4$を掛け、$x$について解くと
\begin{align*}x(x+4)&=-2(x+4)+1\\
\\ x^2+4x&=-2x-7\\[0.5em]x^2+6x+7&=0\\ \\
x&=-3\pm\sqrt{2}\end{align*}
(2)の連分数の整数の項は$-2$なので、元の数の整数部分もまた$-2$となります。
$1<\sqrt{2}<2\quad\cdots(c)$より$-2<-\sqrt{2}<-1\quad\cdots(d)$
(c)の各辺に$-3$を加えると$-2<-3+\sqrt{2}<-1$なので、$-3+\sqrt{2}$の整数部分は$-2$
(d)の各辺に$-3$を加えると$-5<-3-\sqrt{2}<-4$なので、$-3-\sqrt{2}$の整数部分は$-5$