f(x)=|x|f(x)=|x|
「上の関数f(x)f(x)を導関数にもつ関数F(x)F(x)を求めよ。」
導関数f(x)f(x)と関数F(x)F(x)の関係は
F′(x)=f(x)
となります。なので、F(x)を求めるにはf(x)を不定積分をします。
場合分けして絶対値を外すと
f(x)={−x(x≦0)x(x≧0)
となります。
それぞれ不定積分すると
f(x)=−x(x≦0)F1(x)=∫(−x) dx=−12x2+C1(x≦0,C1:積分定数)f(x)=x(x≧0)F2(x)=∫x dx=12x2+C2(x≧0,C2:積分定数)
となります。
ここで、f(x)=|x|はすべての実数xでf(x)が値をもちます。これはつまり関数F(x)はすべての実数xで微分可能であるということです。
このことと、「関数f(x)がx=aで微分可能ならばf(x)はx=aで連続である」より、F(x)はすべての実数xで連続であることがわかります。
F1(x),F2(x)はすべての実数xで連続な関数なので、F(x)の定義域の境目であるx=0で連続であればF(x)がすべての実数xで連続となります。
そのための条件は
limx→−0F1(x)=limx→+0F2(x)
です。
それぞれの片側極限を調べると
limx→−0F1(x)=limx→−0(−12x2+C1)=C1limx→+0F2(x)=limx→+0(12x2+C2)=C2
すなわち、C1=C2となれば良いので、求める関数は
F(x)={−12x2+C(x≦0)12x2+C(x≧0)(C:任意の定数)
となります。
1つにまとめてF(x)=x|x|2+C(C:任意の定数)と書くこともできます。
(2024/7)最後のF(x)が誤っていたので修正しました。申し訳ありません。
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