「$\text{OC}=10, \text{AC}=15, \text{BC}=20, ∠\text{OCA}=∠\text{OCB}=90°$である四面体$\text{OABC}$がある。この四面体に以下の条件が加わった場合の$\text{AB}$の長さを求めよ。
    
  
  (1)$∠\text{BAC}=90°$
(2)$∠\text{AOB}=90°$」
 この問題は三平方の定理を利用して解きます。
  
    
    三平方の定理とは辺$\text{AB}$が斜辺である直角三角形$\text{ABC}$において3辺の長さには
    
  \[\text{AB}^2=\text{BC}^2+\text{CA}^2\]
    という関係があるという定理のことです。
  
    直角三角形の2辺の長さがわかっていれば、これを利用することで残り1辺の長さを求めることができます。
  
  (1)$∠\text{BAC}=90°$
      この四面体の面のうち、2辺の長さがわかっている直角三角形であるのは面$\text{ABC}$です。
    
    
      
      面$\text{ABC}$は上図のようになっているので、三平方の定理より
\[\text{BC}^2=\text{AB}^2+\text{AC}^2\]
が成り立ちます。
$\text{AC}=15, \text{BC}=20$なので、これを代入して$\text{AB}$について解けば
  \[\text{BC}^2=\text{AB}^2+\text{AC}^2\]
が成り立ちます。
$\text{AC}=15, \text{BC}=20$なので、これを代入して$\text{AB}$について解けば
        \begin{align*}20^2&=\text{AB}^2+15^2\\[0.5em]400&=\text{AB}^2+225\\[0.5em]\text{AB}^2&=400-225\\[0.5em]&=175\\[0.5em]\text{AB}&=\sqrt{175}&(\because
        \text{AB}>0)\\[0.5em]&=5\sqrt{7}\end{align*}
      
      となります。
    (2)$∠\text{AOB}=90°$
      この四面体の面のうち、辺$\text{AB}$を含んだ直角三角形の面は面$\text{OAB}$ですが、2辺$\text{OA, OB}$の長さがわかっていないので、三平方の定理を利用してすぐには$\text{AB}$の長さを求めることはできません。
    
    なので、まずは$\text{OA, OB}$の長さを求めます。
    
      $\text{OA}$を含む直角三角形の面は面$\text{OAC}$、$\text{OB}$を含む直角三角形の面は面$\text{OBC}$なので、それぞれに三平方の定理を使い$\text{OA, OB}$の長さを求めます。
      
        
          
      面$\text{OAC}$において
\[\text{OA}^2=\text{OC}^2+\text{AC}^2\]
が成り立ちます。
$\text{OC}=10, \text{AC}=15$なので
    | .png)  | 
| 展開図の中から面$\text{OAC, OBC}$を抜粋 | 
\[\text{OA}^2=\text{OC}^2+\text{AC}^2\]
が成り立ちます。
$\text{OC}=10, \text{AC}=15$なので
        \begin{align*}\text{OA}^2&=10^2+15^2\\[0.5em]&=100+225\\[0.5em]&=325\\[1em]\text{OA}&=\sqrt{325}&(\because
        \text{OA}>0)\\[0.5em]&=5\sqrt{13}\end{align*}
      
      となります。
    
      面$\text{OBC}$において
\[\text{OB}^2=\text{OC}^2+\text{BC}^2\]
が成り立ちます。
$\text{OC}=10, \text{BC}=20$なので、$\text{OB}$は
    \[\text{OB}^2=\text{OC}^2+\text{BC}^2\]
が成り立ちます。
$\text{OC}=10, \text{BC}=20$なので、$\text{OB}$は
        \begin{align*}\text{OB}^2&=10^2+20^2\\[0.5em]&=100+400\\[0.5em]&=500\\[1em]\text{OB}&=\sqrt{500}&(\because
        \text{OB}>0)\\[0.5em]&=10\sqrt{5}\end{align*}
      
      となります。
    
      
      したがって、面$\text{OAB}$において
\[\text{AB}^2=\text{OA}^2+\text{OB}^2\]
が成り立ち、$\text{OA}=5\sqrt{13}, \text{OB}=10\sqrt{5}$なので$\text{AB}$は
    \[\text{AB}^2=\text{OA}^2+\text{OB}^2\]
が成り立ち、$\text{OA}=5\sqrt{13}, \text{OB}=10\sqrt{5}$なので$\text{AB}$は
        \begin{align*}\text{AB}^2&=325+500\\[0.5em]&=825\\[1em]\text{AB}&=\sqrt{825}&(\because
        \text{AB}>0)\\[0.5em]&=5\sqrt{33}\end{align*}
      
      となります。
    面$\text{OAB}$における三平方の定理で必要なのは$\text{OA}^2, \text{OB}^2$の値なので、$\text{OA, OB}$の値を求めるところは省いても構いません。
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