「上の分数を分母の有理化せよ。」
どうやって立方根を含む分数の分母の有理化をするのかを考えてみます。
分母が単項、例えば
13√5
のような場合、
(3√a)3=a
であることを利用して、
13√5×(3√5)2(3√5)2=(3√5)25=3√255
となります。
分母が2項の場合、平方根を含む分数であれば、例えば
1√2+√3の場合は、
(a+b)(a−b)=a2−b2を利用して有理化します。
1√2+√3×√2−√3√2−√3=√2−√32−3=√2−√3−1=√3−√2
立方根の場合は
a3+b3=(a+b)(a2−ab+b2)
を利用して有理化します。
上の問題の場合、
(3√2)2−3√23√3+(3√3)2=3√4−3√6+3√9
なので、
13√2+3√3=13√2+3√3×3√4−3√6+3√93√4−3√6+3√9=3√4−3√6+3√92+3=3√4−3√6+3√95−−−−−−−−−−−−−−
これが答えとなります。
ちなみに分母が3項の場合は、
a3+b3+c3−3abc=(a+b+c)(a2+b2+c2−ab−bc−ca)
を利用するのですが、
3abcの項に着目すると分母が
a+a2+b(a:整数でない立方根,b:整数)
という形である場合一度の計算によって有理化ができますが、そうでない場合は立方根が分母に残ってしまうので、もう一度有理化のための計算を行わなければなりません。
例:
(1) 13√2+3√4−3(2) 13√2+3√3+3√4
(1)
(3√2)2=3√4(3√2)2+(3√4)2+(−3)2−3√23√4+33√4+33√2=53√2+43√4+7
より
13√2+3√4−3×53√2+43√4+753√2+43√4+7=53√2+43√4+72+4−27−3×2×(−3)=53√2+43√4+7−3=−53√2+43√4+73
(2)
(3√2)2+(3√3)2+(3√4)2−3√23√3−3√33√4−3√43√2=23√2+3√4−3√6+3√9−3√12−2
より
13√2+3√3+3√4×23√2+3√4−3√6+3√9−3√12−223√2+3√4−3√6+3√9−3√12−2=23√2+3√4−3√6+3√9−3√12−22+3+4−3×2×3√3=23√2+3√4−3√6+3√9−3√12−29−63√3=13⋅23√2+3√4−3√6+3√9−3√12−23−23√3
分母が2項になったので、
32−33√3+(3√3)2=9−33√3+3√9
より
13⋅23√2+3√4−3√6+3√9−3√12−23−23√3×9−33√3+3√99−33√3+3√9=13⋅(23√2+3√4−3√6+3√9−3√12−2)(9−33√3+3√9)27−24=13⋅153√2+93√3+63√4−153√6+73√9−123√12+53√18+63√36−273=153√2+93√3+63√4−153√6+73√9−123√12+53√18+63√36−279
となります。