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図2 道路網の補完 |
まずは碁盤の目のようになるように図2のように線を書き足します。
補完された交差点を交差点$\text{A}$、道路を$\text{B}$地点とします。すると、問題文を「$\text{A}$と$\text{B}$どちらも通らない」場合の最短経路は何通りか?というように解釈することができます。
補完された交差点を交差点$\text{A}$、道路を$\text{B}$地点とします。すると、問題文を「$\text{A}$と$\text{B}$どちらも通らない」場合の最短経路は何通りか?というように解釈することができます。
ここで、「$\text{A}$と$\text{B}$どちらも通らない」という条件の否定について考えます。
「$\text{A}$と$\text{B}$どちらも通らない」すなわち「$\text{A}$を通らずかつ$\text{B}$を通らない」の否定は「$\text{A}$を通るまたは$\text{B}$を通る」です。これをベン図で表すと以下の図3のようになります。
「$\text{A}$を通る」は左の楕円部分、「$\text{B}$を通る」は右の楕円部分です。2つの楕円が重なった緑の部分は「$\text{A}$、$\text{B}$両方を通る」となります。
そして「$\text{A}$を通る、または$\text{B}$を通る」は赤と緑、青をあわせたものになります。
「$\text{A}$と$\text{B}$どちらも通らない」すなわち「$\text{A}$を通らずかつ$\text{B}$を通らない」の否定は「$\text{A}$を通るまたは$\text{B}$を通る」です。これをベン図で表すと以下の図3のようになります。
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図3 「$\text{A}$を通るまたは$\text{B}$を通る」のベン図 |
そして「$\text{A}$を通る、または$\text{B}$を通る」は赤と緑、青をあわせたものになります。
このことから「$\text{A}$を通るまたは$\text{B}$を通る(赤、緑、青)」を求めるには、
「$\text{A}$を通る(赤、緑)」+「$\text{B}$を通る(青、緑)」-「$\text{A}$、$\text{B}$両方を通る(緑)」
を考えれば良いということになります。
また、「$\text{A}$も$\text{B}$も通らない」場合の最短経路の数を求めるには、「補完した状態のすべて」の最短経路の数から「$\text{A}$を通る、または$\text{B}$を通る」場合の最短経路の数を引くことで求めることができます。
以上から、「補完した状態のすべて」の場合、「$\text{A}$を通る」場合、「$\text{B}$を通る」場合、「$\text{A}$、$\text{B}$両方を通る」場合それぞれの最短経路が何通りあるのかを計算します。
補完した状態のすべての最短経路
補完した状態の道路網は縦5マス×横7マスなので、
\[\frac{12!}{5! 7!}=792\ (通り)\]
となります。
「$\text{A}$を通る」場合
「$\text{B}$を通る」場合
「$\text{A}$、$\text{B}$両方を通る」場合
よって、「$\text{A}$を通る、または$\text{B}$を通る」場合の最短経路の数は
\[378+168-90=456\ (通り)\]
であるから、求めたい「$\text{A}$と$\text{B}$どちらも通らない」場合の最短経路の数は
\[792-456=\mathbf{336}\ (通り)\]
となります。
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