「面積が10の△\text{ABC}の辺\text{AC, BC}上にそれぞれ
\text{AC}:\text{PC}=3:2, \text{BC}:\text{QC}=5:3
となるような点\text{P, Q}があるとき△\text{PQC}の面積を求めよ。」
まず基本から。三角形の面積は
(底辺)\times(高さ)\div2
で知ることができます。
なので、△\text{ABC}と△\text{QPC}における底辺と高さそれぞれの関係を調べることで問題を解くことができます。
底辺の長さの関係
まずは、底辺の長さの関係を調べてみます。
点\text{P}については考えずに線分\text{AQ}を引き、△\text{ABC}と△\text{AQC}の面積の関係を考えます。
このとき、辺\text{BC}の側を底辺とし、高さをhとおくと△\text{ABC}の面積は
△\text{ABC}=\frac{1}{2}h\text{BC}
△\text{AQC}の面積は
△\text{AQC}=\frac{1}{2}h\text{QC}
で表されます。
ここで、\text{BC}:\text{QC}=5:3より底辺の長さの関係は
\begin{align*}5\text{QC}&=3\text{BC}\\[0.5em]\text{QC}&=\frac{3}{5}\text{BC}\end{align*}
となるので、△\text{AQC}の面積は
\begin{align*}△\text{AQC}&=\frac{1}{2}h\text{QC}\\[0.5em]
&=\frac{1}{2}h×\frac{3}{5}\text{BC}\\[0.5em]
&=\frac{3}{5}×\frac{1}{2}h\text{BC}\\[0.5em]
\therefore△\text{AQC}&=\frac{3}{5}△\text{ABC}\tag1\end{align*}
となります。
△\text{ABC}と△\text{AQC}の面積比は(1)より
\begin{align*}△\text{ABC}:△\text{AQC}&=△\text{ABC}:\frac{3}{5}△\text{ABC}\\[0.5em]&=1:\frac{3}{5}\\[0.5em]&=5:3\end{align*}
となり、高さが等しい三角形の組は底辺の長さの比がそのまま面積比となることがわかります。
高さの関係
次は高さの関係について調べます。
線分\text{PQ}を引き、△\text{AQC}と△\text{PQC}の面積の関係について考えます。
高さの関係を知るための事前作業として、点\text{A}から\text{QC}に垂線をおろしてその交点を\text{R}、点\text{P}から\text{QC}に垂線をおろしてその交点を\text{S}とします。
\text{AR}は△\text{AQC}における高さ(底辺の長さの関係で登場したhと同じもの)、\text{PS}は△\text{PQC}における高さとなります。
高さである\text{AR}と\text{PS}の関係を知るために、△\text{ARC}と△\text{PSC}について考えます。
∠\text{ARC}=∠\text{PSC}=90°、共通の角∠\text{ACR}=∠\text{PCS}より△\text{AQC}と△\text{PQC}は相似であることがわかります。その相似比は\text{AC}:\text{PC}=3:2です。
また\text{AR}:\text{PS}=3:2も成り立つため高さの関係は
∠\text{ARC}=∠\text{PSC}=90°、共通の角∠\text{ACR}=∠\text{PCS}より△\text{AQC}と△\text{PQC}は相似であることがわかります。その相似比は\text{AC}:\text{PC}=3:2です。
また\text{AR}:\text{PS}=3:2も成り立つため高さの関係は
\text{PS}=\frac{2}{3}\text{AR}
となります。
このことから△\text{PQC}の面積は
\begin{align*}△\text{PQC}&=\frac{1}{2}\text{QC}× \text{PS}\\[0.5em] &=\frac{1}{2}\text{QC}×
\frac{2}{3}\text{AR}\\[0.5em] &=\frac{2}{3}×\frac{1}{2}\text{QC}× \text{AR}\\[0.5em]
\therefore△\text{PQC}&=\frac{2}{3}△\text{AQC}\tag2\end{align*}
となります。
△\text{AQC}と△\text{PQC}の面積比は(2)より
\begin{align*}△\text{AQC}:△\text{PQC}&=△\text{AQC}:\frac{2}{3}△\text{AQC}\\[0.5em]&=3:2\end{align*}
となり、底辺の長さが等しい三角形の組は底辺以外の辺の長さの比が高さの比、そして面積比にも等しくなることがわかります。
面積を求める
(1), (2)を利用して△\text{PQC}の面積を表すと
\begin{align*}△\text{PQC}&=\frac{2}{3}△\text{AQC}\\[0.5em]
&=\frac{2}{3}×\frac{3}{5}△\text{ABC}\\[0.5em]
&=\frac{2}{5}△\text{ABC}\end{align*}
となります。
△\text{ABC}の面積は10と与えられているので
\begin{align*}△\text{PQC}&=\frac{2}{5}×10\\[0.5em] &=4\end{align*}
となり、問題の答えは4と求まります。
段階を踏んで△\text{PQC}の面積を求めると上記のようになりますが、辺\text{BC}を底辺とすると\text{BC}:\text{QC}=5:3が△\text{ABC}と△\text{PQC}の底辺の長さの比、\text{AC}:\text{PC}=3:2が△\text{AQC}と△\text{PQC}の高さの比であり、△\text{ABC}と△\text{PQC}の高さの比にもなることを理解していればより簡単な計算で求めることができます。
辺\text{BC}を底辺、△\text{ABC}の高さをhとすれば△\text{ABC}の面積は
△\text{ABC}=\frac{1}{2}h\text{BC}
で表されます。
\text{BC}:\text{QC}=5:3より△\text{PQC}の底辺の長さは△\text{ABC}の\dfrac{3}{5}倍、\text{AC}:\text{PC}=3:2より△\text{PQC}の高さは△\text{ABC}の\dfrac{2}{3}倍となるので、△\text{PQC}の面積は
\begin{align*}△\text{PQC}&=\frac{1}{2}\times\frac{2}{3}h\times\frac{3}{5}\text{BC}\\[0.5em]&=\frac{2}{3}\times\frac{3}{5}\times\frac{1}{2}h\text{BC}\\[0.5em]&=\frac{2}{3}\times\frac{3}{5}△\text{ABC}\tag{*}\\[0.5em]&=\frac{2}{5}△\text{ABC}\end{align*}
△\text{ABC}=10なので
\begin{align*}△\text{PQC}&=\frac{2}{5}×10\\[0.5em] &=4\end{align*}
となります。
(*)のように元の三角形の面積と2つの辺の長さの割合の積で計算できることを知っていると素早く面積を求めることができます。
出典:Plumbago雑記(改変あり)
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