2\left(\sqrt{6+2\sqrt{5}}-\sqrt{5}\right)\qquad\fbox{ ? }\qquad 2
「上の\fbox{ ? }に当てはまるものを以下の選択肢から選べ。
ア. > イ. = ウ. <
」
この問題を解くには、左の二重根号がどうなるのかがポイントになります。
二重根号には
\begin{align}\sqrt{(a+b)+2\sqrt{ab}}&=\sqrt{a}+\sqrt{b}\\[1em]
\sqrt{(a+b)-2\sqrt{ab}}&=\sqrt{a}-\sqrt{b}\end{align}
のように変形できるものがあります。(ただし、(1)はa>0,b>0、(2)はa>b>0)
これは因数分解公式の
\begin{align}m^2+n^2+2mn&=(m+n)^2\\[1em]
m^2+n^2-2mn&=(m-n)^2\end{align}
を利用しています。
(1),(2)それぞれの左辺から右辺が導かれることを確かめます。
(1)の左辺は
\sqrt{(a+b)+2\sqrt{ab}}=\sqrt{\left\{\bigl(\sqrt{a}\bigr)^2+\bigl(\sqrt{b}\bigr)^2\right\}+2\sqrt{a}\sqrt{b}}
と変形できます。
m=\sqrt{a},n=\sqrt{b}とすれば(3)より
\begin{align*}\sqrt{\left\{\bigl(\sqrt{a}\bigr)^2+\bigl(\sqrt{b}\bigr)^2\right\}+2\sqrt{a}\sqrt{b}}&=\sqrt{(\sqrt{a}+\sqrt{b})^2}\\[0.5em]
&=\left|\sqrt{a}+\sqrt{b}\right|\\[0.5em]&=\sqrt{a}+\sqrt{b}\end{align*}
となるので、(1)が成り立つことがわかります。
(2)の左辺も同様にして、
\sqrt{(a+b)-2\sqrt{ab}}=\sqrt{\left\{\bigl(\sqrt{a}\bigr)^2+\bigl(\sqrt{b}\bigr)^2\right\}-2\sqrt{a}\sqrt{b}}
と変形できるので、m=\sqrt{a},n=\sqrt{b}とすれば(4)より
\begin{align*}\sqrt{\left\{\bigl(\sqrt{a}\bigr)^2+\bigl(\sqrt{b}\bigr)^2\right\}-2\sqrt{a}\sqrt{b}}&=\sqrt{(\sqrt{a}-\sqrt{b})^2}\\[0.5em]
&=\left|\sqrt{a}-\sqrt{b}\right|\end{align*}
となります。
(2)の成立条件のa>b>0のとき\sqrt{a}>\sqrt{b}、すなわち\sqrt{a}-\sqrt{b}>0なので
\left|\sqrt{a}-\sqrt{b}\right|=\sqrt{a}-\sqrt{b}
となり、(2)が成り立つことがわかります。
aとbの大小関係が逆でb>a>0のとき\sqrt{a}<\sqrt{b}、すなわち\sqrt{a}-\sqrt{b}<0なので
\left|\sqrt{a}-\sqrt{b}\right|=\sqrt{b}-\sqrt{a}
となります。
このように(2)は成立条件が重要になるので、二重根号の公式を使う際はaのほうに大きい数をあてるようにすると間違いを減らせます。
問題の場合は二重根号部分が
\begin{align*}\sqrt{6+2\sqrt{5}}&=\sqrt{(5+1)+2\sqrt{5\times1}}\\[0.5em]&=\sqrt{(5+1)+2\sqrt{5}\sqrt{1}}\end{align*}
のように変形できるため、(1)を利用して
\begin{align*}\sqrt{6+2\sqrt{5}}&=\sqrt{5}+\sqrt{1}\\[0.5em]&=\sqrt{5}+1\end{align*}
とすることができます。
したがって、問題の左の数は
\begin{align*}2(\sqrt{6+2\sqrt{5}}-\sqrt{5})&=2\left\{(\sqrt{5}+1)-\sqrt{5}\right\}\\[0.5em]
&=2\times1\\[0.5em]&=\underline{2}\end{align*}
となるため、「イ. =」が正解となります。
(2023/9)加筆修正をおこないました
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