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2022年4月23日

文字を含む分数(分数式)の約分

 文字を含む分数(分数式)の約分はどのようにすればよいでしょうか?


 分数の約分とは、分母と分子を同じ数で割ってより簡単な形の分数に直すことです。
ここで、着目することは分母と分子それぞれを1つの数として扱っているということです。
例えば、
3a+15b6
は多項式3a+15と単項式6をそれぞれ1つの数として扱っている分数式となります。
すなわち、約分するときは3a+156それぞれを同じ数で割る必要があり、分子の3a15だけを割って約分することはできないということです。

 分数式を約分するときには、まず分母と分子をそれぞれ因数分解などで積の形に分解します。
なぜなら、約分をするために行う割るという演算は、ある数に掛けられている数(因数)を取り除く操作なので、積の形に分解することで分母と分子の共通因数を見つけることができるからです。

 分母と分子がともに単項式の分数式の約分は以下のようになります。
6a12
の分子と分母をそれぞれ積の形に分解すると
6a=6×a12=6×2
となるので、共通因数の6を分母と分子から消して
6a12=6×a6×2=a2
のように約分できることがわかります。

 分母または分子が多項式となっている分数式の約分も同様に行います。
3a+15b6
の分子と分母をそれぞれ積の形に分解すると
3a+15b=3(a+5b)6=3×2
となるので、共通因数の3を分母と分子から消して
3a+15b6=3(a+5b)3×2=a+5b2
のように約分することができます。
分母に文字式がある場合も同様です。
また、分子が多項式である場合は分数の計算法則
AC+BC=A+BC
を利用すれば
3a+15b6=3a6+15b6
となり、それぞれの分母と分子を積の形に分解すれば
3a=3×a15b=3×5×b6=3×2
となるので
3a6+15b6=a2+5b2=a+5b2
となります。
このように、それぞれの分数式を約分して足し合わせることで結果的に約分した形にすることができます。
(2025/5)加筆しました。
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