\[\Large 5^{2x+2}-3\cdot5^{x+1}>11\cdot5^x-1\]
「上の不等式を解け。」
このような問題を解くときはまず指数が$x$だけになるように変形します。
その際に利用するのが指数の計算法則
\begin{align*}A^{m+n}&=A^m\cdot A^n\\ A^{pn}&=(A^n)^p\end{align*}
です。
\begin{align*}\underline{5^{2x+2}}-3\cdot\underline{5^{x+1}}&>11\cdot5^x-1\\ \\ \underline{5^2\cdot5^{2x}}-3\cdot\underline{5\cdot5^x}&>11\cdot5^x-1\\ \\ 25\cdot5^{2x}-15\cdot5^x&>11\cdot5^x-1\\ \\ 25\cdot\underline{5^{2x}}-26\cdot5^x+1&>0\\ \\ 25\underline{(5^x)^2}-26\cdot5^x+1&>0\end{align*}
ここで$5^x=X\ (X>0)$とおき、2次不等式として解きます。
\begin{align*}25X^2-26X+1&>0\\ (25X-1)(X-1)&>0\end{align*}
\[0<X<\frac{1}{25},1<X\]
となります。
$5^x$に戻すと
\[5^x<\frac{1}{25},1<5^x\]
指数関数において0より大きいことは常に成立します。これを明記するのは指数関数を別の文字でおき不適切な解を除きたいときだけでOKです。
それぞれの不等式を解くと
\begin{align*}5^x<\frac{1}{25}&\\ 5^x&<\left(\frac{1}{5}\right)^2=(5^{-1})^2=5^{-2}&...(a)\\ \\ 1<5^x&\\ 5^0&<5^x&...(b)\end{align*}
底は1より大きいから
\begin{align*}(a)\quad x&<-2&...(c)\\ (b)\quad0&<x&...(d)\end{align*}
となります。
よって、(c)、(d)より
\[\Large x<-2,0<x\]
が解となります。
関連:指数の計算法則
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