一見すると普通の三角方程式のようなので、そのまま解き進めてみます。
$\sinθ=x$とおくと、
\[x^2-4x+2=0\]
2次方程式の解の公式
\begin{align*}ax^2+bx+c&=0\\ \\ x&=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}\end{align*}
より
\[x=\sinθ=2\pm\sqrt{2}\]
$-1\leqq\sinθ\leqq1$なので$1$より大きい$2+\sqrt{2}$は不適。
したがって、
\[\sinθ=2-\sqrt{2}≒0.586\]
ここで、代表的な角度である0°、30°、45°、60°、90°の中に当てはまるものはありません。
$\sqrt{2}≒1.41$とすると$2-\sqrt{2}≒0.59$であり、$\sin30°=\dfrac{1}{2}=0.5$、$\sin45°=\dfrac{\sqrt{2}}{2}≒0.71$であることから、
\begin{align*}\sin30°<&\sinθ<\sin45°\\ \\ 30°<&θ<45°\end{align*}
であることくらいしかわかりません。
このような場合はθを求めるには三角関数の逆関数、逆三角関数を利用するしかありません。
逆三角関数とは、角度によって三角比が定まる三角関数に対し、三角比によって角度が定まる関数のことです。
三角関数$\sin,\cos,\tan$に対応して逆三角関数$\sin^{-1},\cos^{-1},\tan^{-1}$があります。※表記は$\arcsin,\arccos,\arctan$とも。読みは「アーク~~」
関数電卓などを使うと
\[θ=\arcsin(2-\sqrt{2})≒35.9°\]
と求められます。
$θ$の範囲は$0°\leqqθ<360°$であるため他にも条件を満たす$θ$がないかを探します。
単位円における$\sinθ$は単位円周上の点のy座標なので、
第1象限にある角は先ほど求めた$35.9°$です。
第2象限にある角は$180°-35.9°=144.1°$なので、問題の方程式の解は
\[θ=35.9°,144.1°\]
となります。
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