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2022年1月11日

2次方程式を解く(1)

x^2+x-12=0
上のような2次方程式を解くとき、どのように考えればよいでしょうか?
本記事では、実数解をもつ2次方程式の解き方について考えます。

 $x$に様々な数を代入して$0$になり等式が成り立つような$x$の値を地道に探せばよいのですが、代入と計算を何度も繰り返すことになるうえ$x$が整数であるとも限らないため、そのままの式の形で正解の$x$の値を見つけ出すのはかなり難しいです。
 そこで、因数分解を行います。
\[(x+4)(x-3)=0\]
因数分解によって、上の式に変形できるので問の2次方程式を$x+4$と$x-3$という2つの数を掛けて0になる条件を考えることによって解くことができるようになります。
そこで$A× B=0$という式が成り立つときというのは「$A$または$B$が$0$」のときなので、以下の3通りが考えられます。

1. $A=0$のとき

\[0× B=0\]

2. $B=0$のとき

\[A×0=0\]

3. $A=B=0$のとき

\[0×0=0\]
の3通りあります。

しかし$A=x+4,B=x-3$とすると、$A\neq B$なので1.か2.のときしかあてはまりません。
なので、それぞれの場合に分けて問の2次方程式が成り立つような$x$の値について考えます。

1.にあてはまるとき

\begin{align*}A=x+4&=0\\[0.5em]x&=\mathbf{-4}\end{align*}

2.にあてはまるとき

\begin{align*}B=x-3&=0\\[0.5em]x&=\mathbf{3}\end{align*}
となるため、問の2次方程式が成り立つのは$x$の値が$-4$か$3$になったときということになります。
このことを「$x=-4$または$x=3$」と書きます。あるいは「$x=-4,x=3$」や「$x=-4,3$」とも書きます。2次方程式の解の書き方は、これらのうちどれであってもOKです。

 残る3.の場合というのは、2次方程式を因数分解したとき
\[(x+1)^2=(x+1)(x+1)=0\]
のように$A=B$とすることができる場合です。
このとき、
\begin{align*}x+1&=0\\[0.5em]x&=\mathbf{-1}\end{align*}
となり、解は1つだけになります。これを重解と言います。

 因数分解ができそうにない2次方程式の場合は、解の公式を利用して解くことになります。
\begin{align*}ax^2+bx+c&=0の解\\ x&=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}\end{align*}

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