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2024年6月9日

なぜa+(-b)=a-b、a-(-b)=a+bとなるのかを数直線で考える

 正負の数の足し算において
\begin{align*}a+(-b)&=a-b\\[1em]a-(-b)&=a+b\end{align*}
が成り立ちます。
なぜこれらが成り立つのでしょうか?「正負の数の足し算・引き算を数直線で考える」と同様に主線と補助線の2本の数直線をもちいて確かめてみます。

$a+(-b)=a-b$

 まずは$a-b$(ただし、$b\geqq0$)を数直線をもちいて考えます。
b≧0の場合のa-b
$a-b$が表す数は主線上の$a$と補助線上の$0$を数直線の向きを互いに逆向きにして重ね、補助線上の$b$と重なる主線上の数となります。
この数は$a$より負の方向にあるため$a$より小さい数であり、$b$は$0$より$b$だけ大きい数のことなので、補助線上の$b$と重なる主線上の数は$a$から$b$だけ離れています。
すなわち、このときの補助線上の$b$と重なる主線上の数は$a$より$b$だけ小さい数を表します。
b≧0の場合のa+(-b)
 次に、$a+(-b)$(ただし、$b\geqq0$)が表す数は主線上の$a$と補助線上の$0$を数直線の向きを揃えて重ね、補助線上の$-b$と重なる主線上の数となります。
この数は$a$より負の方向にあるため$a$より小さい数であり、$-b$は$0$より$b$だけ小さい数のことなので、補助線上の$-b$と重なる主線上の数は$a$から$b$だけ離れています。
すなわち、このときの補助線上の$-b$と重なる主線上の数は$a$より$b$だけ小さい数$a-b$と書けることがわかります。
以上より$b\geqq0$のとき
\[a+(-b)=a-b\]
が成り立つことがわかります。

b<0の場合のa-b、a+(-b)
 $b<0$の場合も同様にすると、上図のように$a-b$と$a+(-b)$はともに$a$より$b$だけ大きい数を表します。
したがって、$a,b$がどのような数である場合においても
\[\large a+(-b)=a-b\]
が成り立つことがわかります。

$a-(-b)=a+b$

b≧0の場合のa+b
 $a+b$(ただし、$b\geqq0$)を数直線で考えてみると、この式が表す数は主線上の$a$と補助線上の$0$を数直線の向きを揃えて重ね、補助線上の$b$と重なる主線上の数となります。
この数は$a$より正の方向にあるため$a$より大きい数であり、$b$は$0$より$b$だけ大きい数のことなので、補助線上の$b$と重なる主線上の数は$a$から$b$だけ離れています。
すなわち、このときの補助線上の$b$と重なる主線上の数は$a$より$b$だけ小さい数を表します。
b≧0の場合のa-(-b)
 次に、$a-(-b)$(ただし、$b\geqq0$)が表す数は主線上の$a$と補助線上の$0$を数直線の向きを互いに逆向きにして重ね、補助線上の$-b$と重なる主線上の数となります。
この数は$a$より正の方向にあるため$a$より大きい数であり、$-b$は$0$より$b$だけ小さい数のことなので、補助線上の$-b$と重なる主線上の数は$a$から$b$だけ離れています。
すなわち、このときの補助線上の$-b$と重なる主線上の数は$a$より$b$だけ小さい数$a+b$と書けることがわかります。
以上より$b\geqq0$のとき
\[a-(-b)=a+b\]
が成り立つことがわかります。

b<0の場合のa+b、a-(-b)
 $b<0$の場合も同様にすると、上図のように$a+b$と$a-(-b)$はともに$a$より$b$だけ小さい数を表します。
したがって、$a,b$がどのような数である場合においても
\[\large a-(-b)=a+b\]
が成り立つことがわかります。

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