-(-3)は正負の数の簡単な表現に直すと+3になります。すなわち
-(-3)=+3
が成り立ちます。なぜこれが成り立つのでしょうか?
「正の数と負の数と絶対値」にて触れましたが、正負の数は「0より正負どちらの方向にあるのか」を表す符号と「0からどれだけ離れているか」を表す符号のない数の2つで表現された数のことです。
例えば-2であれば、「0より負の方向にあり(-)、0から2だけ離れている数(2)」ということを表しています。
これを数直線で表すと以下のようになります。
この符号のない数の数直線上の2の位置が、正負の数の数直線における「0より負の方向にあり、0から2だけ離れている数」のある位置となります。
そしてちょうどこの位置と重なる正負の数の数直線上の数が-2ということです。
以降、正負の数の数直線のように主となる数直線のことを主線、符号のない数の数直線のように主線上のどの数のことなのかを求めるために利用する数直線のことを補助線と呼ぶことにします。
では-(-3)がなぜ+3になるのかを主線と補助線を使って考えてみます。
通常正負の数を表すには、主線には正負の数の数直線、補助線には符号のない数の数直線をもちいますが、補助線にもちいる符号のない数の数直線を正負の数の数直線に拡張することで-(-3)のような表現の数をつくることができます。
-(-3)の括弧の外側の”-”は拡張した補助線をもちいる場合には「補助線の方向が主線とは逆方向である」ことを意味します。これは「0より正負どちらの方向にあるのか」が主線に対する補助線の向きを表すからです。
そして括弧の中の-3は「補助線の-3の位置にある」ことを表します。これは「0からどれだけ離れているか」が0との位置関係を表すからです。
したがって、-(-3)は「主線とは逆方向の補助線の-3の位置にある数」ということ表しています。
0が重なるように主線と補助線を互いに逆向きに引きます。0が重なるようにするのは補助線としてもちいているのが主線上の0を始点とする符号のない数の数直線を拡張した正負の数の数直線だからです。このとき、補助線の-3の位置と重なる主線上の数は+3です。
したがって、
-(-3)=+3
となります。
Share: