円に内接する四角形の対角の性質とは
円に内接する四角形の対角の和はである。
という性質のことです。
なぜこれが成り立つのかを確かめてみます。
円に内接する四角形の対角の性質の逆が成り立たないとすると、その反例は「四角形の対角の和はだが、四角形は外接円をもたない。」となります。
そこで、この反例が成り立たないことから円に内接する四角形の対角の性質の逆が成り立つことを確かめます。
外接円をもつ四角形、すなわち円に内接する四角形はすべての頂点が同一円周上にあります。
すると、円は3つの点でただ1つに定まることを考えれば、外接円をもたない四角形とはどのように3つの頂点を選んでも、それらがある同一円周上に4つ目の頂点がない四角形を指すことになります。
すると、円は3つの点でただ1つに定まることを考えれば、外接円をもたない四角形とはどのように3つの頂点を選んでも、それらがある同一円周上に4つ目の頂点がない四角形を指すことになります。
したがって、反例が成り立つと仮定するならば、その内容は「3つの頂点がある同一円周上に頂点がない四角形の1組の対角において、が成り立つ」となります。
頂点が円周上にない場合というのは、頂点が円の外部にある場合と円の内部にある場合の2つに分けられます。
頂点が円の外部にある場合
仮定より
ここで、円と辺の交点をとし、四角形をつくります。
四角形において、円に内接する四角形の対角の性質より
より
とは同位角なので、よりが成り立ちます。
しかし、とは点で交わるため矛盾します。
しかし、とは点で交わるため矛盾します。
したがって、仮定は誤り、すなわち頂点が円の外部にある四角形においては成り立ちません。
頂点が円の内部にある場合
仮定より
ここで、円と辺の延長との交点をとし、四角形をつくります。
四角形において、円に内接する四角形の対角の性質より
より
とは同位角なので、よりが成り立ちます。
しかし、とは点で交わるため矛盾します。
しかし、とは点で交わるため矛盾します。
したがって、仮定は誤り、すなわち頂点が円の内部にある四角形においてもは成り立ちません。
以上より、四角形においてが成り立つのは頂点が3つの頂点が存在する同一円周上に存在するとき、すなわち四角形が円に内接するときだけであることがわかります。
したがって、反例「四角形の対角の和はだが、四角形は円に内接しない。」が成り立つことはないので、円に内接する四角形の対角の性質の逆が成り立つことがわかります。
円に内接する四角形の対角の性質の逆
なので、円に内接する四角形の対角の性質の逆はよく4点が同一円周上にあることを示すのに利用されます。
四角形の対角の和がならば四角形は外接円をもつ。
の「四角形は外接円をもつ」は言い換えれば「4点が同一円周上にある」ということです。
なので、円に内接する四角形の対角の性質の逆はよく4点が同一円周上にあることを示すのに利用されます。
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