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2023年11月21日

正負の数の足し算・引き算を数直線で考える

符号のない数の足し算

 符号のない数の足し算は、足される数より足す数だけ大きい数が答えとなります。
例えば$3+2$は足される数$3$より足す数$2$だけ大きい数$5$が答えとなります。
すなわち
\[3+2=5\]
となります。
これは数直線で表すと以下のようになります。
3+2と数直線
$3+2$は$3$より$2$だけ大きくなることを意味します。また、「正の数と負の数と絶対値」でも触れましたが「大きくなる」とは数直線上では$0$から遠ざかることといえます。
したがって、数直線上の$3$のから$0$から遠ざかる方向に$2$だけ移動します。この移動先にあるのが$5$なので、上の足し算の等式が成り立ちます。
また、「$-(-3)$はなぜ$+3$なのか?」のように主線と補助線の2本の数直線をもちいると以下のように表すことができます。
3+2と数直線
主線上の$3$を始点とする補助線を主線と同じ方向にのばします。この補助線上の$2$と重なる位置にある主線上の数が$5$となります。
すなわち、補助線を主線と同じ方向にのばしているのは大きくなる方向への移動を表し、補助線の$2$は移動量を表しています。

符号のない数の引き算

 符号のない数の引き算は、引かれる数より引く数だけ小さい数が答えとなります。
例えば$6-4$は引かれる数$6$より引く数$4$だけ小さい数$2$が答えとなります。
すなわち
\[6-4=2\]
となります。
これは数直線で表すと以下のようになります。
6-4と数直線
$6-4$は$6$より$4$だけ小さくなることを意味します。また、「小さくなる」とは「大きくなる」とは逆で数直線上では$0$に近づくことといえます。
したがって、数直線上の$6$から$0$に近づく方向へ$4$だけ移動します。この移動先にあるのが$2$なので、上の引き算の等式が成り立ちます。
また、主線と補助線をもちいると以下のようになります。
6-4と数直線
主線上の$6$を始点とする補助線を主線と逆方向にのばします。この補助線上の$4$と重なる位置にある主線上の数が$2$となります。
すなわち、足し算のときと同様で補助線を主線と逆方向にのばしているのは小さくなる方向への移動を表し、補助線の$2$は移動量を表しています。

正負の数の足し算

 正負の数の足し算は、符号のない数の足し算の主線と補助線にもちいる数直線を正負の数の数直線に拡張して考えます。
例えば$(+3)+(-2)$の場合は
(+3)+(-2)と数直線
主線上の$+3$の位置を$0$とする補助線を主線方向にのばします。この補助線の向きは符号のない数の足し算と同じ方向です。
この補助線上の$-2$と重なる位置にある主線上の数は$+1$なので
\[(+3)+(-2)=+1\]
となります。
$(-4)+(+2)$の場合は
(-4)+(+2)と数直線
主線上の$-4$の位置を$0$とする補助線を主線方向にのばします。この補助線上の$+2$と重なる位置にある主線上の数は$-2$なので
\[(-4)+(+2)=-2\]
となります。

この考え方において、足し算$a+b$は$a$を原点とする主線と同じ方向の数直線上の$b$に位置する数、言い換えれば数直線上の$a$から主線方向に$b$だけ移動した数を表します。


正負の数の引き算

 正負の数の引き算も、正負の数の足し算同様に主線と補助線にもちいる数直線を正負の数の数直線に拡張して考えます。
例えば$(+6)-(-4)$の場合は
(+6)-(-4)と数直線
主線上の$+6$の位置を$0$とする補助線を主線と逆方向にのばします。この補助線の向きは符号のない数の引き算と同じ方向です。
この補助線上の$-4$と重なる位置にある主線上の数は$+10$なので
\[(+6)-(-4)=+10\]
となります。
$(-3)-(+2)$の場合は
(-3)-(-2)と数直線
主線上の$-3$の位置を$0$とする補助線を主線と逆方向にのばします。この補助線上の$+2$と重なる位置にある主線上の数は$-5$なので
\[(-3)-(+2)=-5\]
となります。

この考え方において、引き算$a-b$は$a$を原点とする主線と逆方向の数直線上の$b$に位置する数、言い換えれば数直線上の$a$から主線と逆方向に$b$だけ移動した数を表します。


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