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2024年11月18日

通る2点の座標がわかっている直線の方程式

2点を通る直線の方程式
 2点(p1,p2),(q1,q2)を通る直線lの方程式は
y=q2p2q1p1(xp1)+p2
と表すことができます。

なぜこの式で表すことができるのでしょうか?


 2点(p1,p2),(q1,q2)を通る直線lの傾きmは、2点間の変化の割合に等しいので
m=q2p2q1p1
と求められます。
すると、直線lと平行な原点を通る直線の方程式は
y=q2p2q1p1x
と書けます。
ところで、原点(0,0)を点(p1,p2)へ平行移動するには、x軸方向にp1、y軸方向にp2だけ移動する必要があります。
この平行移動を直線y=q2p2q1p1x全体に対し行います。
直線y=(q_2-p_2)/(q_1-p_1)*xをx軸方向にp_1、y軸方向にp_2だけ平行移動する
原点を通る直線y=q2p2q1p1xをx軸方向にp1、y軸方向にp2だけ平行移動した後の直線の方程式は
yp2=q2p2q1p1(xp1)
と表されます。この直線は直線y=q2p2q1p1xと平行であり原点の平行移動先として対応する点(p1,p2)を通ります。
p2を移項すると
(1)y=q2p2q1p1(xp1)+p2
となります。
(1)x=q1を代入すると
y=q2p2q1p1(q1p1)+p2=(q2p2)+p2=q2
となり、この直線は点(q1,q2)を通ることがわかります。
2点(p1,p2),(q1,q2)を通るこの直線は直線lそのものであり、(1)が直線lの方程式であることがわかります。
また、(1)を展開すると
y=q2p2q1p1xq2p2q1p1p1+p2=q2p2q1p1xp1q2p1p2q1p1+p2q1p1p2q1p1=q2p2q1p1x+p2q1p1q2q1p1
となり、定数項p2q1p1q2q1p1は一般形y=ax+bのy切片bにあたります。
なお、直線lが原点も通る場合はp2q1p1q2q1p1=0となります。

 原点を点(q1,q2)へ平行移動するのに必要な移動量 x軸方向にq1、y軸方向にq2で直線y=q2p2q1p1xを平行移動したときの方程式
(2)y=q2p2q1p1(xq1)+q2
も直線lとなります。
(2)を展開すると
y=q2p2q1p1xq2p2q1p1q1+q2=q2p2q1p1xq1q2p2q1q1p1+q1q2p1q2q1p1=q2p2q1p1x+p2q1p1q2q1p1
となり、(1)を展開した式と同じものが得られます。
また、分数は分母と分子に同じ数を掛けても値が変化しない性質があるので、直線lの傾きq2p2q1p1を分母と分子に1を掛けたp2q2p1q1に置き換えても変わらず直線lを表します。
したがって、2点(p1,p2),(q1,q2)を通る直線lの方程式の表し方には
y=q2p2q1p1(xp1)+p2y=q2p2q1p1(xq1)+q2y=p2q2p1q1(xp1)+p2y=p2q2p1q1(xq1)+q2
の4通りがあります。(が、2点を通る直線の方程式の公式として覚えるのは1つだけで十分です。)

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