円錐を底面と平行な面で2つの立体に切り分けてそれぞれの立体の体積が等しくなるとき、円錐とその面の位置関係はどのようになっているでしょうか?
ここで、相似な2つの空間図形の相似比がのとき体積比はとなります。
これを利用して円錐と円錐の相似比を求めます。
これを利用して円錐と円錐の相似比を求めます。
円錐と円錐の体積比はなので、相似比を(正の実数)とおくと
この方程式を満たす条件はまたはであることがわかるので、それぞれの場合を満たすの関係を調べます。
のとき
のとき
に着目して判別式より
は正の実数よりなのでとなります。
したがって、が正の実数であるときの実数解は存在しない、すなわちを満たすような正の実数解の組は存在しません。
以上より体積比がである円錐と円錐の相似比はであることがわかります。
相似な図形の対応する部分の長さの関係は相似比となるので、円錐の底面の半径を、高さをとおくと相似比より円錐の底面の半径と高さはそれぞれとなります。
したがって、円錐を切り分ける底面と平行な面は頂点から高さの倍離れた位置にあるとき、体積がちょうど半分ずつになるように切り分けることができます。
なので、円錐の高さは円錐の高さのおよそ8割です。
また、円錐に限らずどの錐体でもこの位置関係にある面で切り分ければ、必ず体積が等しい2つの立体ができます。
ちなみに、円錐を頂点と底面から等距離にある底面と平行な面で切り分けると、円錐と円錐の相似比はなので体積比は、すなわち円錐の体積は円錐の体積のとなります。
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