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2024年5月6日

平面座標を三角関数をもちいて表す 例題

「次の直交座標を$(r\cos\theta,r\sin\theta)$($r>0,0\leqqθ<2\pi$)という形で表せ。
(1)$\large(\sqrt{3},1)$

(2)$\large(7,-7)$

(3)$\large\left(-2,-\dfrac{2}{\sqrt{3}}\right)$」


点P(a,b)の三角関数をもちいた座標表示
 平面上の点$(a,b)$は、
\begin{gather*}&r=\sqrt{a^2+b^2}\\[0.5em]&\begin{cases}\cos\theta=\dfrac{a}{r}=\dfrac{a}{\sqrt{a^2+b^2}}\\[0.5em]\sin\theta=\dfrac{b}{r}=\dfrac{b}{\sqrt{a^2+b^2}}\end{cases}\end{gather*}
を満たす$r,θ$によって
\[(a,b)=(r\cos\theta,r\sin\theta)\]
と表せます。
これを利用して問題を解きます。

(1)$(\sqrt{3},1)$

 $r$を求めると
\begin{align*}r&=\sqrt{\bigl(\sqrt{3}\bigr)^2+1^2}\\[0.5em]&=\sqrt{4}\\[0.5em]&=2\end{align*}
となるので、$θ$は
\begin{cases}\cos\theta=\dfrac{\sqrt{3}}{2}\\[0.5em]\sin\theta=\dfrac{1}{2}\end{cases}
を満たしていることがわかります。
それぞれの三角方程式を解くと$0\leqqθ<2\pi$より

$\cosθ=\dfrac{\sqrt{3}}{2}$は$θ=\dfrac{\pi}{6},\dfrac{11}{6}\pi$

$\sinθ=\dfrac{1}{2}$は$θ=\dfrac{\pi}{6},\dfrac{5}{6}\pi$

となり、これら三角方程式を同時に満たすことのできる解は$θ=\dfrac{\pi}{6}$であることがわかります。
したがって、
\[\large (\sqrt{3},1)=\left(2\cos\frac{\pi}{6},2\sin\frac{\pi}{6}\right)\]
と表せることがわかります。

(2)$(7,-7)$

 $r$を求めると
\begin{align*}r&=\sqrt{7^2+(-7)^2}\\[0.5em]&=\sqrt{98}\\[0.5em]&=7\sqrt{2}\end{align*}
となるので、$θ$は
\begin{cases}\cos\theta=\dfrac{7}{7\sqrt{2}}=\dfrac{1}{\sqrt{2}}\\[0.5em]\sin\theta=\dfrac{-7}{7\sqrt{2}}=-\dfrac{1}{\sqrt{2}}\end{cases}
を満たしていることがわかります。
それぞれの三角方程式を解くと$0\leqqθ<2\pi$より

$\cosθ=\dfrac{\sqrt{3}}{2}$は$θ=\dfrac{\pi}{4},\dfrac{7}{4}\pi$

$\sinθ=\dfrac{1}{2}$は$θ=\dfrac{5}{4}\pi,\dfrac{7}{4}\pi$

となり、これら三角方程式を同時に満たすことのできる解は$θ=\dfrac{7}{4}\pi$であることがわかります。
したがって、
\[\large (7,-7)=\left(7\sqrt{2}\cos\frac{7}{4}\pi,7\sqrt{2}\sin\frac{7}{4}\pi\right)\]
と表せることがわかります。

(3)$\left(-2,-\dfrac{2}{\sqrt{3}}\right)$

 $r$を求めると
\begin{align*}r&=\sqrt{(-2)^2+\left(-\frac{2}{\sqrt{3}}\right)^2}\\[0.5em]&=\sqrt{\frac{16}{3}}\\[0.5em]&=\frac{4}{\sqrt{3}}\\[0.5em]&=\frac{4\sqrt{3}}{3}\end{align*}
となるので、$θ$は
\begin{cases}\cos\theta=\dfrac{-2}{\dfrac{4}{\sqrt{3}}}=-\dfrac{\sqrt{3}}{2}\\[0.5em]\sin\theta=\dfrac{-\dfrac{2}{\sqrt{3}}}{\dfrac{4}{\sqrt{3}}}=-\dfrac{1}{2}\end{cases}
を満たしていることがわかります。
それぞれの三角方程式を解くと$0\leqqθ<2\pi$より

$\cosθ=-\dfrac{\sqrt{3}}{2}$は$θ=\dfrac{5}{6}\pi,\dfrac{7}{6}\pi$

$\sinθ=-\dfrac{1}{2}$は$θ=\dfrac{7}{6}\pi,\dfrac{11}{6}\pi$

となり、これら三角方程式を同時に満たすことのできる解は$θ=\dfrac{7}{6}\pi$であることがわかります。
したがって、
\[\large \left(-2,-\dfrac{2}{\sqrt{3}}\right)=\left(\frac{4\sqrt{3}}{3}\cos\frac{7}{6}\pi,\frac{4\sqrt{3}}{3}\sin\frac{7}{6}\pi\right)\]
と表せることがわかります。

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