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2022年1月7日

へこんでいる部分のある四角形の内角の和は何度?

凹四角形
図1 凹四角形

 四角形の内角の和は$360°$です。では、へこんでいる部分のある四角形(凹四角形)の内角の和も$360°$になるのでしょうか?


凹四角形の内角の和
図2 凹四角形の内角の和の導出

 図2のように凹四角形$ABCD$の凹部の頂点$C$に隣接する頂点$B,D$を線で結ぶと大きい三角形$ABD$と小さい三角形$CBD$ができます。
凹四角形$ABCD$の内接の和は、$△ABD$の内接の和から、$∠CBD=α,∠CDB=β$を引き、大きい方の$∠BCD$を加えることで求めることができます。

$△CBD$の内角$∠BCD$は、
\[∠ BCD=180°-(\alpha+\beta)\]
したがって、大きい方の$∠BCD$は
\begin{align*}∠ BCD_{big}&=360°-\left\{180°-(\alpha+\beta)\right\}\\ &=180°+\alpha+\beta\end{align*}
よって、凹四角形$ABCD$の内角の和は、
\begin{align*}&180°-(\alpha+\beta)+∠ BCD_{big}\\ &180°-(\alpha+\beta)+(180°+\alpha+\beta)\\ &=360°\end{align*}
であることがわかります。

 この方法を他の凹部のある多角形に対して使用しても、凹部のない多角形と内角の和が変わらないことがわかります。

図3 三角形に分割

 また、対角線を引いて2つの三角形に分割することでも内角の和が三角形の内角の和$180°$の2倍の$360°$であることがわかります。

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