図1 凹四角形 |
四角形の内角の和は$360°$です。では、へこんでいる部分のある四角形(凹四角形)の内角の和も$360°$になるのでしょうか?
図2 凹四角形の内角の和の導出 |
図2のように凹四角形$ABCD$の凹部の頂点$C$に隣接する頂点$B,D$を線で結ぶと大きい三角形$ABD$と小さい三角形$CBD$ができます。
凹四角形$ABCD$の内接の和は、$△ABD$の内接の和から、$∠CBD=α,∠CDB=β$を引き、大きい方の$∠BCD$を加えることで求めることができます。
$△CBD$の内角$∠BCD$は、
\[∠ BCD=180°-(\alpha+\beta)\]
したがって、大きい方の$∠BCD$は
\begin{align*}∠ BCD_{big}&=360°-\left\{180°-(\alpha+\beta)\right\}\\
&=180°+\alpha+\beta\end{align*}
よって、凹四角形$ABCD$の内角の和は、
\begin{align*}&180°-(\alpha+\beta)+∠ BCD_{big}\\
&180°-(\alpha+\beta)+(180°+\alpha+\beta)\\ &=360°\end{align*}
であることがわかります。
この方法を他の凹部のある多角形に対して使用しても、凹部のない多角形と内角の和が変わらないことがわかります。
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