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2022年7月26日

2点を通る円の作図

数学 作図問題 2点を通る円
「線分$\text{AB, AC}$がある。ここに次の条件を満たす円$\text{O}$を定規とコンパスで作図せよ。

条件1:円$\text{O}$は点$\text{C}$と線分$\text{AB}$を$2:1$に内分する点$\text{P}$を通る。
条件2:円$\text{O}$は直線$\text{AC}$を接線とする。」

 このような問題はどのように解けばよいでしょうか?

 まずは$\text{AB}$の内分点$\text{P}$を作図します。

1.

垂直二等分線の作図
線分$\text{AB}$の垂直二等分線を作図し、中点$\text{D}$をとります。

2.

垂直二等分線の作図
線分$\text{AC}$の垂直二等分線を作図し、中点$\text{E}$をとります。

3.

重心の作図
線分$\text{BE}$と$\text{CD}$を引き、その交点を$\text{F}$とします。
これは三角形$\text{ABC}$の重心です。

4.

2:1の内分点の作図
点$\text{F}$を通り、$\text{BC}$に平行な線を引き、$\text{AB}$との交点が内分点$\text{P}$となります。
重心と相似
点$\text{F}$が重心なので、直線$\text{AF}$は線分$\text{BC}$の中点$\text{M}$を通ります。
$\text{BC}//\text{PF}$なので同位角が等しいことから$△\text{ABM}$と$△\text{APF}$が相似であることがわかります。その相似比は重心の性質より$\text{AF}:\text{FM}=2:1$であり$\text{AM}:\text{AF}=3:2$であることから、$\text{AB}:\text{AP}=3:2$そして$\text{AP}:\text{PB}=2:1$であることを確かめることができます。

 次は中心$\text{O}$を見つけます。

5.

垂直二等分線の作図
線分$\text{CP}$の垂直二等分線を作図します。
円の弦の垂直二等分線と中心
これは、円周上の異なる2点を結ぶ線分(弦)の垂直二等分線上に必ず円の中心が存在するためです。

6.

垂線の作図
点$\text{C}$を通る線分$\text{AC}$に対する垂線を引き、5.の垂直二等分線との交点が円$\text{O}$の中心となります。
接線と半径
これは、接線は接点を通る半径に対し必ず垂直になるためです。
直線$\text{AC}$が円$\text{O}$の接線であり、円$\text{O}$が点$\text{C}$を通るならば点$\text{C}$は接点であることがわかります。

7.

2点を通る円
点$\text{O}$を中心とする半径$\text{OP}$の円を描くと上図のようになります。

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