横画面推奨!
モバイル機器の場合、数式が見切れる場合があります。

2022年7月29日

共役複素数の性質

共役複素数
 共役複素数は実軸に関して対称な位置にある複素数のことです。なので、虚部の符号が逆転しています。
複素数z=a+bi,w=c+di (a,b,c,d:)について、それぞれの共役複素数はz¯=abi,w¯=cdiとなります。
極形式でz,wを表すと
z=r1(cosθ+isinθ)=r1eiθw=r2(cosϕ+isinϕ)=r2eiϕ(r1=a2+b2, r2=c2+d2cosθ=ar1, sinθ=br1cosϕ=cr2, sinϕ=dr2)
となり、それぞれの共役複素数は偏角の符号が逆転した
z¯=r1{cos(θ)+isin(θ)}=r1eiθw¯=r2{cos(ϕ)+isin(ϕ)}=r2eiϕ
となります。

これらをもちいて共役複素数の性質とそれらが成り立つことを見ていきます。


1. 複素数zが実数のとき

z=z¯
zが実数のときb=0なので
z=a+0i=az¯=a0i=a
となり、成り立ちます。

2. 共役複素数の和・差

z±w¯=z¯±w¯()
左辺と右辺についてそれぞれ直交形式で表すと
z±w=(a+bi)±(c+di)=(a±c)+(b±d)iz±w¯=(a±c)(b±d)iz¯±w¯=(abi)±(cdi)=(a±c)(b±d)i()
となるため成り立ちます。

3. 共役複素数の積

zw¯=z¯w¯
左辺と右辺についてそれぞれオイラーの公式を利用して表すと
zw=r1eiθr2eiϕ=r1r2ei(θ+ϕ)zw¯=r1r2ei(θ+ϕ)z¯w¯=r1eiθr2eiϕ=r1r2eiθiϕ=r1r2ei(θ+ϕ)
となるため成り立ちます。

4. 共役複素数の商

zw¯=z¯w¯(w0)

左辺と右辺についてそれぞれオイラーの公式を利用して表すと
zw=r1eiθr2eiϕ=r1r2ei(θϕ)zw¯=r1r2ei(θϕ)z¯w¯=r1eiθr2eiϕ=r1r2eiθ+iϕ=r1r2ei(θϕ)(r20w0)
となるため成り立ちます。

5. 共役複素数のべき乗

zn¯=(z¯)n(n:)
左辺と右辺についてそれぞれオイラーの公式を利用して表すと
zn=(r1eiθ)n=r1neinθzn¯=r1neinθ(z¯)n=(r1eiθ)n=r1neinθ
となるため成り立ちます。

6. 共役複素数の共役複素数

z¯¯=z
共役複素数は虚部の正負が反転することから
z¯¯=a(b)i=a+bi
となるため成り立ちます。

7. 複素数と共役複素数の積

zz¯=|z|2
左辺を直交形式で計算してみると
zz¯=(a+bi)(abi)=a2(bi)2=a2+b2
ここで、複素数の絶対値は|z|=a2+b2であるから右辺と一致します。

8. 共役複素数の大きさ

|z|=|z¯|
6.、7.を利用して右辺と左辺について直交形式で表すと
|z|=zz¯=(a+bi)(abi)=a2+b2|z¯|=z¯z¯¯=z¯z=(abi)(a+bi)=a2+b2
となるため成り立ちます。

9. 複素数の逆数

1z=z¯|z|2(z0)
左辺の分母と分子にz¯を掛けて7.を利用すると
1z=z¯zz¯=z¯|z|2
となるため成り立ちます。

10. 複素数の実部

z+z¯=2a
左辺を直交形式で計算してみると
z+z¯=(a+bi)+(abi)=2a
となるため成り立ちます。

11. 複素数の虚数部分

zz¯=2bi
左辺を直交形式で計算してみると
zz¯=(a+bi)(abi)=2bi
となるため成り立ちます。

10. 11.より、複素数の実部a、虚部b
a=z+z¯2b=zz¯2i
で求めることができます。

12. 複素数の偏角部分

eiθ=zz¯
左辺をオイラーの公式を利用して変形すると
eiθ=r1eiθr1=z|z|(|z|=a2+b2=r1)=z2zz¯=zz¯=zz¯
となるため成り立ちます。

Share:
share
◎Amazonのアソシエイトとして、当サイト「数学について考えてみる」は適格販売により収入を得ています。
Powered by Blogger.

Blog Archive

PR

blogmura_pvcount
ブログランキング・にほんブログ村へ