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2021年10月17日

正六角形が収まっている正方形の1辺の長さ

正方形に内接する正六角形
図1 正方形に内接する正六角形

「図1のように正方形とその中に収まる正六角形がある。正六角形の1辺の長さは1のとき、正方形の1辺の長さはいくつになるか?」


正六角形の長さ
図2 正六角形の様々な長さ

 正六角形のいくつかの長さを調べます。

1辺の長さを$1$とすると、正六角形は合同な6つの正三角形に分割できることから、最も遠い頂点同士の距離は$2$、対辺同士の距離は$\sqrt{3}$となります。(鋭角の1つが60°の直角三角形の三角比より)

2つの直角二等辺三角形
図3 2つの直角二等辺三角形

これを踏まえて図3のように補助線を引くと2つの直角二等辺三角形ができます。
それぞれの斜辺の長さは先ほどの六角形の長さより$1$と$\sqrt{3}$なので相似比は$1:\sqrt{3}$となります。

斜辺が$1$の直角二等辺三角形について考えると、等辺の長さを$a$として三平方の定理より
\begin{align*}a^2+a^2&=1^2\\ 2a^2&=1\\ a^2&=\frac{1}{2}\\ a&=\frac{\sqrt{2}}{2}\end{align*}
斜辺が$\sqrt{3}$の直角二等辺三角形の等辺の長さを$b$とすると相似比より
\begin{align*}1:\sqrt{3}&=\frac{\sqrt{2}}{2}:b\\ b&=\sqrt{3}\cdot\frac{\sqrt{2}}{2}\\ &=\frac{\sqrt{6}}{2}\end{align*}
正方形の1辺の長さは$a+b$となるので、
\begin{align*}a+b&=\frac{\sqrt{2}}{2}+\frac{\sqrt{6}}{2}\\ &=\underline{\frac{\sqrt{2}+\sqrt{6}}{2}}≒1.93\end{align*}
と求められます。

 逆に正方形の1辺の長さを$1$とすると、正六角形の1辺の長さは
\begin{align*}\frac{2}{\sqrt{2}+\sqrt{6}}&=\frac{2}{\sqrt{2}(1+\sqrt{3})}×\frac{\sqrt{2}(\sqrt{3}-1)}{\sqrt{2}(\sqrt{3}-1)}\\ &=\frac{2\sqrt{2}(\sqrt{3}-1)}{4}\\ &=\frac{\sqrt{2}(\sqrt{3}-1)}{2}\\ &=\frac{\sqrt{6}-\sqrt{2}}{2}≒0.52\end{align*}
となります。
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