「あるホテルでは客室番号に”$4$”、”$6$”、”$9$”を使用しない。このとき次の問いに答えよ。
(1)小さい順で45番目の客室番号は何番か?
(2)小さい順で300番目の客室番号は何番か?
(3)”$258$”号室の客室は小さい順で何番目か?」
このような問題はどのように解けばよいのでしょうか?
この問題を解くには繰り上がりに着目します。
(1)
通常、”$0$”から”$9$”までの10個の数字が使用されていれば10室ごとに十の位へ繰り上がります。
しかし、”$4$”、”$6$”、”$9$”を使用しない、すなわち7個の数字しか使用しない場合は7室ごとに十の位へ繰り上がることになります。
しかし、”$4$”、”$6$”、”$9$”を使用しない、すなわち7個の数字しか使用しない場合は7室ごとに十の位へ繰り上がることになります。
そこで45番目の客室までに何回十の位へ繰り上がるのかを調べると
\[45\div7=6\ 余り3\]
となるので、6回繰り上がり一の位が$3$増えることがわかります。
このことから十の位は”$6$”となりますが、ここで使用しない数字を考えると”$4$”と”$6$”が使用されていないので十の位が”$6$”より2つ分ずれるため、$20$を足します。
したがって、十の位への繰り上がり回数$6$と十の位の欠番による調整の$20$と余りの$3$より
\[10\times6+20+3=83\]
45番目の客室番号は”$83$”であることがわかります。
何回1つ上の桁に繰り上がるかを求める方法はn進数への変換方法の考え方です。
この問題の場合は7個の数字しか使用しないため、7進数の問題と見ることができます。
ただし、通常の7進数は”$7$”、”$8$”、”$9$”を使用しないのですが、この問題では使用しない数字が$4$”、”$6$”、”$9$”になっているので、少し変わった7進数となります。
(2)
(1)と同様に解き、7進数ではどうなるのかを求めます。
\[300\div7=42\ 余り6\]
より、十の位へは42回繰り上がることがわかります。また、余りより一の位は$6$です。
百の位への繰り上がりは十の位への繰り上がり42回のうち
\[42\div7=6\]
6回行われます。このとき、余りは$0$なので十の位は$0$となります。
以上より、7進数では
\[100\times6+10\times0+6=606\]
となり、上の対応表にしたがって変換すると客室番号は”$808$”であることがわかります。
対応表を使用しない場合は、”$4$”と”$6$”が使用されていないことから百の位と一の位がそれぞれ”$6$”から2つ分ずれるため$202$を加えて客室番号が”$808$”となることがわかります。
(3)
(1)、(2)とは逆の手順で求めます。
対応表より元となる7進数は$246$であることがわかります。
対応表より元となる7進数は$246$であることがわかります。
百の位は$2$なので、2回十の位から繰り上がっているので
\[7\times2=14\]
一の位からの繰り上がりは上の$14$と十の位の$4$の和$18$回なので、
\[7\times18=126\]
これに一の位の$6$を加えた$132$が客室番号を10進数に変換したものなので、”$258$”号室は小さい順で$132$番目であることがわかります。
一度の計算で変換するには十の位の数は7倍、百の位は7倍の7倍、つまり49倍、…というように一の位から離れている分だけ各桁に$7$を掛けます。
\begin{align*}2\times7^2+4\times7+6&=2\times49+4\times7+6\\[0.5em]&=98+28+6\\[0.5em]&=132\\end{align*}
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