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2024年12月23日

互いに素でない2数に関する命題の真偽は?

a,ba,bを自然数、ppを素数とするとき、以下の命題の真偽を調べよ。

(1)aabbが互いに素でないならばaabbの倍数である

(2)aappが互いに素でないならばaappの倍数である」

(1)

 互いに素とは、最大公約数が11であることです。
すると、aabbが互いに素でないということは、aabbの最大公約数が11でないということになります。
別の言い方をすれば、aabbで共通する割り切れる整数が11以外に存在する、あるいはaabbには共通する素因数が存在する、となります。
また、aabbのどちらも11でないことがいえます。
もし、11bb以外のbbの約数の中にaaがある場合、aabbの最大公約数はaaとなるため、aabbは互いに素でないといえます。
このとき、aabbより小さく、bbの正の倍数はbb以上の自然数であるため、aabbの倍数でないことがわかります。

したがって、上記の場合が命題「aabbが互いに素でないならばaabbの倍数である」の反例であり、命題がであることがわかります。


 aabbが互いに素でないとき、bbに対してaaはどのような数であるのかについて考えます。
上述の通り、aabbが互いに素でないとは、aabbの最大公約数が11でないことであり、最大公約数は必ずaabbの小さい方以下の自然数となります。

aabbが互いに素でないときのaabbの最大公約数には、11より大きくa,ba,bよりも小さいとき、aaのとき、bbのときの3通りが考えられます。

1. 1<gcd(a,b)<min{a,b}1<gcd(a,b)<min{a,b}のとき

 aabbの最大公約数が11bb以外のbbの約数bであるとき、babの共通の約数であり、
a=mbb=nb(m,n:;mn)
と書け、a,bはともにbの倍数であるといえます。

ここで、a=mbに着目するとabの約数の倍数であるといえます。

2. gcd(a,b)=aのとき

 abの最大公約数がaのとき、これはabであるときに考えられる場合です。

このとき、bについてb=naと書け、abの約数であるといえます。

3. gcd(a,b)=bのとき

 abの最大公約数がbのとき、これはabであるときに考えられる場合です。

このとき、aについてa=mbと書け、abの倍数であるといえます。


上記(1)の反例は2.(ただし、a<b)の場合のことであり、1.の場合も反例となります。


(2)

 素数は約数が自身と1しかない数のことです。
したがって、apが互いに素でないとき、apの最大公約数は必ずpとなり、apの大小関係はapとなります。

これは上記の3.の場合であり、このときのapの倍数なので、命題「apが互いに素でないならばapの倍数である」はであることがわかります。


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