素数と未満の任意の自然数について
を満たす未満の自然数が必ず存在する
という性質があります。
これが成り立つことを確かめてみます。
これは、未満の自然数同士の積の中にで割ったときの余りがになるものが必ず存在することを主張しています。
のとき
のとき、未満の自然数はだけなので。
を満たすが存在することがわかります。
のとき
したがって、次のことがいえます。
の倍数をそれぞれで割ったときの余りを一列に並べたものはの並び替えである。
ここで、必ず
これはすなわち、の倍数の中に必ず1つだけで割ったときの余りがとなるものが含まれているということなので、を満たす未満の自然数が必ず1つだけ存在することがわかります。
であることに着目すれば
性質1:
の倍数をそれぞれで割ったときの余りを一列に並べたものはの並び替えである。
ということがいえます。の倍数をそれぞれで割ったときの余りを一列に並べたものはの並び替えである。
これはすなわち、の倍数の中に必ず1つだけで割ったときの余りがとなるものが含まれているということなので、を満たす未満の自然数が必ず1つだけ存在することがわかります。
以上より、冒頭の性質
性質2:
素数と未満の任意の自然数について
という性質があることがわかります。
素数と未満の任意の自然数について
を満たす未満の自然数が必ず存在する
次は、を満たす2つの因数の組み合わせについて調べてみます。
相異なる未満の自然数の積はの倍数かつの倍数であるといえます。
にを代入して
にを代入して
が成り立つとき、に代入してを満たすの倍数は以外になく、同様にを満たすの倍数もまたしかないということが性質1よりいえます。
したがって、以下のことがいえます。
性質3:
を満たす因数の組み合わせの中に以外にを含む組み合わせが存在しない。
を満たす因数の組み合わせの中に以外にを含む組み合わせが存在しない。
ところで、を満たす因数の組み合わせの中でによらず変わらないものが存在します。
それは、またはを含む組み合わせです。
を含む組み合わせ
もう一方の因数をとします。
なので、
を満たすものとして自明なのはであり、性質3より唯一のの値となります。
したがって、を含む組み合わせは必ずとなります。
を含む組み合わせ
もう一方の因数をとします。
より、
を満たすものにはがあり、性質3より唯一のの値となります。
したがって、を含む組み合わせは必ずとなります。
他に自身しか含まない組み合わせが存在するかを調べてみると、
にを代入すると、において
となり、自身しか含まない組み合わせはの2つしかないことがわかります。
他の組み合わせ
性質2よりそれぞれの自然数に対になる自然数が必ず存在し、性質3より一度組み合わせに現れた自然数は再び現れないことがわかります。
すると、よりは他の組み合わせには現れず、残るの中から2個ずつ取り出して組み合わせをつくることになります。
ならば素数は奇数なので、未満の自然数の数は偶数、を除いたの数も偶数なので、過不足なくすべての自然数を使って組み合わせをつくることができます。
できる組み合わせの数は、の個数個の半分の個です。
したがって、に代入してを満たすことができる未満の自然数による因数の組み合わせの数は全部で個となります。
例えば、のときを満たす組み合わせはからまでの自然数をすべて使って以下の16個ができます。
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