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2024年12月19日

フェルマーの小定理

 フェルマーの小定理とは、素数ppと互いに素な整数aについて
(1)ap11(modp)
が成り立つという定理のことです。

これが成り立つことを確かめてみます。


 まず、「倍数を互いに素な整数で割ったときの余りの性質」より、
素数pと互いに素な整数aについて
a,2a,,(p1)a,paをそれぞれpで割ったときの余りを一列に並べたものは0,1,,p2,p1の並べ替えである
といえます。
ここで、必ずpapで割ったときの余りが0であることに着目すれば、
a,2a,,(p2)a,(p1)aをそれぞれpで割ったときの余りを一列に並べたものは,1,,p2,p1の並べ替えである
ということができます。
このことから、a,2a,,(p2)a,(p1)aをすべて掛け合わせると、合同式で
a2a(p2)a(p1)a12(p2)(p1)(modp)(p1)!ap1(p1)!(modp)
と書くことができます。
ウィルソンの定理より(p1)!1(modp)なので
ap11(modp)
となり、両辺に1を掛ければ
ap11(modp)
となります。

したがって、フェルマーの小定理が成り立つことがわかります。


 また、両辺にaを掛ければ
(2)apa(modp)
となります。
ただし、(2)の場合apと互いに素である必要はなく任意の整数となります。
整数apと互いに素でないとき、apの倍数となるのでa=kpk:整数)とおくことができます。
すると、
ap=(kp)p=kppp=kppp1p0(modp)a=kp0(modp)
となり、apと互いに素でないときも(2)が成り立つことがわかります。
(2)が成り立つaの条件、pと互いに素または互いに素でないは、aは任意の整数であるということなので、(2)は任意の整数aで成り立ちます。

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