(1)正方形
(2)短辺と長辺の長さの比が1:2の長方形
(3)短辺と長辺の長さの比が2:3の長方形」
紙の縦と横をそれぞれ均等な間隔で切り分けたいということなので、縦と横のそれぞれの長さをちょうど割り切ることができる数を探すことになります。つまりこれは約数の問題です。
(1)
正方形はすべての辺の長さが等しいので、紙の縦と横は同じ長さで切り分けることになります。つまり、正方形の1辺の長さは縦と横の長さである91と104のどちらも割り切ることができる公約数ということです。
そして91と104の最大公約数であれば最も大きな正方形に切り分けることができます。
ユークリッドの互除法より
\begin{align*}104\div\underline{91}&=1\ 余り\underline{13}\\ \\ 91\div\underline{13}&=7\end{align*}
91と104の最大公約数は13です。
よって、正方形の1辺の長さは13cmとなります。
(2)
長方形の短辺と長辺の長さの比が1:2なので、短辺の長さを2倍して1辺が長辺の長さの正方形を考えます。このとき短辺と同じ向きの紙の1辺も2倍します。すると、(1)と同様の方法で解くことができます。
2倍してもよいのは、Aを割り切るBを探すのと2Aを割り切る2Bを探すのは分数で言えば
\frac{A}{B}=\frac{2A}{2B}
のように約分する前と後の関係なので割り切れるときのBは一致するためです。
長方形には向きがあるので2通りの切り分け方で比較して長辺のより長い方を答えとします。
紙の縦側と短辺を揃えるとき
紙の縦側と短辺を揃えるとき、縦の長さを2倍します。
したがって、182と104の最大公約数を探すことになります。
ユークリッドの互除法より
\begin{align*}182\div\underline{104}&=1\ 余り\underline{78}\\ \\ 104\div\underline{78}&=1\ 余り\underline{26}\\ \\ 78\div\underline{26}&=3\end{align*}
182と104の最大公約数は26です。
紙の横側と短辺を揃えるとき
紙の横側と短編を揃えるとき、横の長さを2倍します。
したがって、91と208の最大公約数を探すことになります。
ユークリッドの互除法より
\begin{align*}208\div\underline{91}&=2\ 余り\underline{26}\\ \\ 91\div\underline{26}&=3\ 余り\underline{13}\\ \\ 26\div\underline{13}&=2\end{align*}
91と208の最大公約数は13です。
以上より、大きいのは26なので長方形の長辺の長さは26cmとなります。
(3)
(2)と同様の方法で解きます。
長方形の短辺と長辺の長さの比が2:3なので、短辺の長さを3倍、長辺の長さを2倍して正方形に変形します。このとき、短辺と同じ向きの紙の辺を3倍、長辺と同じ向きの紙の辺を2倍して最大公約数を探します。
紙の縦側と長辺を揃えるとき
紙の縦の長さを2倍、横の長さを3倍するので、182と312の最大公約数を探します。
ユークリッドの互除法より
\begin{align*}312\div\underline{182}&=1\ 余り\underline{130}\\ \\ 182\div\underline{130}&=1\ 余り\underline{52}\\ \\ 130\div\underline{52}&=2\ 余り\underline{26}\\ \\ 52\div\underline{26}&=2\end{align*}
182と312の最大公約数は26です。
紙の横側と長辺を揃えるとき
紙の縦の長さを3倍、横の長さを2倍するので、273と208の最大公約数を探します。
ユークリッドの互除法より
\begin{align*}273\div\underline{208}&=1\ 余り\underline{65}\\ \\ 208\div\underline{65}&=3\ 余り\underline{13}\\ \\ 65\div\underline{13}&=5\end{align*}
273と208の最大公約数は13です。
以上より、大きいのは26なので正方形の1辺の長さは26cmとなります。
そして、正方形の1辺の長さは求める長方形の長辺の長さの2倍なので、長辺の長さは13cmとなります。
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