「長方形$\text{ABCD}$の外側に点$\text{P}$をおく。
$△\text{PAD}$の面積が$80$、$△\text{PBC}$の面積が$20$のとき、長方形$\text{ABCD}$の面積を求めよ。」
$△\text{PAD}$の面積が$80$、$△\text{PBC}$の面積が$20$のとき、長方形$\text{ABCD}$の面積を求めよ。」
このような問題はどのように解けばよいでしょうか?
長方形の面積を求めるには隣り合う2辺の長さが必要です。
2つの三角形はそれぞれ長方形の1辺を共有しているので、まずはそこに着目しながらそれぞれの三角形の面積について考えます。
$△\text{PBC}$について考えます。
点$\text{P}$から辺$\text{BC}$へ垂線を下ろし、$\text{BC}$との交点を$\text{H}$とすると、$△\text{PBC}$の面積について
\begin{align*}△\text{PBC}&=\frac{1}{2}\text{BC}\cdot
\text{PH}\\[0.5em]&=20\end{align*}
となります。
$\text{PH}$について解けば
\begin{align*}\text{BC}\cdot
\text{PH}&=40\\[0.5em]\text{PH}&=\frac{40}{\text{BC}}\tag1\end{align*}
となります。
$△\text{PAD}$について考えます。
点$\text{P}$から辺$\text{AD}$へ垂線を下ろし、$\text{AD}$との交点を$\text{I}$とすると、$△\text{PAD}$の面積について
\begin{align*}△\text{PAD}&=\frac{1}{2}\text{AD}\cdot
\text{PI}\\[0.5em]&=80\end{align*}
となります。
$\text{PI}$について解けば
\begin{align*}\text{AD}\cdot
\text{PI}&=160\\[0.5em]\text{PI}&=\frac{160}{\text{AD}}\tag2\end{align*}
ここで、$\text{PI}=\text{PH}+\text{HI, HI}=\text{AB, AD}=\text{BC}$であるから$(2)$は
\[\text{PH}+\text{AB}=\frac{160}{\text{BC}}\tag3\]
と書けます。
$(1), (3)$より$\text{AB}$の長さは
\begin{align*}\text{AB}&=\text{PI-PH}\\[0.5em]&=(\text{PH}+\text{AB})-\text{PH}\\[0.5em]&=\frac{160}{\text{BC}}-\frac{40}{\text{BC}}\\[0.5em]&=\frac{120}{\text{BC}}\tag4\end{align*}
長方形$\text{ABCD}$の面積は$\text{AB}\cdot\text{BC}$で求められるから$(4)$を変形して
\[\text{AB}\cdot\text{BC}=120\]
したがって、長方形$\text{ABCD}$の面積は$120$であることがわかります。
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